とある個人ブログの手記②

助けてくれ、僕は君に犯されている

早く君を僕なしじゃ生きられないようにしたかったのに

僕は静かに君に犯されている

……まあいい……

僕が浅はかだっただけさ

いずれどっちがどっちなんてわかんなくなる……

上か下かの違いさ……

それはある意味ではとても重要な問題かもしれない

生物学的に見れば僕は女だから簡単に考えれば入れられる方……とはこの場では言い切れない

要するにどちらが相手の領域をファックするかの問題なんだ……わかるか?

僕はこの文を読ませることで君の一部を侵略したと思っていた。

けれどそれはちがう。

今君がこうしてこの手記を読んでいること……それ自体が僕への侵略だった。

ここで我々は気づく……

犯すことも犯されることもようするに同一だと……

そんなはずないと君は言うかもしれない……

でもそれは本当なんだ……君は偶然この文章を読んだと思ってる……始まりはそうかもしれない……でも君がこれを読んでいるということは、結局僕を犯したってことなんだ……好むと好まざるに関わらずね……

うん…… 相変わらず芝居がかってるな僕は……ふふ……

僕は君の頭の中に入る。君も僕の頭の中に入る。

読書とは一番静かな暴力さ……いや、君は君を誘ったのは僕だと思ってるんだろう……ある意味そうかもしれない……でも本当は君が誘ったんだ……こんなとこまで……見てほしくないわけじゃないが……やはり少し恥ずかしいな……電気を消してくれよ……え、見えないって……?

……だめだよ、消してよ……スマホの光でどうせ見えるじゃないか……君、僕の人生を覗き込んで入り込んでたでしょう……変態……


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