第25話 人喰い鬼編⑧

「オエェッ!!」

そいつは俺に殴られた箇所を押さえて呻き出す。

「リリスと訓練しといてよかったな」

俺は右手に短剣を創りだす。

そして小さく振りかぶると、そいつの頭を斬り落とした。

―ドシャ

「さて、リリスと合流しなきゃな」


同時刻―リリス

「そろそろくたばれよ、電気野郎が」

「それは私のセリフです🎵

そもそも、私が女であるのに野郎だなんて、

はしたないですよ🎵」

コイツなかなかやるな。

電気系統の相手に対して俺様は火系統

相性的には微妙だが、

あいつの異能の操作がなかなかにうまい

「炎の追撃【メテオ・フレイム】

とっととくたばれ電気野郎」

「もしかして日本語が分からないのですか?

乙女に対して野郎だなんて🎵」

「誰が乙女だって?

鏡ってもんを知らねぇのか?」

「鏡って美しい顔が描かれているガラスのことです

か?」

「黙れよ、ナルシスト」

俺の撃った炎の玉は全て電撃により相殺される。

だが、せめてもの気持ちで、技を撃った瞬間のすきに向かって、

「オゥラァッ!」

叩き込もうとした俺様の手は、

余裕の笑みを浮かべた電気野郎に掴まれた。

俺様は慌ててその手を振りほどき、

3歩ほど後ろにバックステップをする。

「電気野郎って呼ぶのやめてくれません?

私のことは、エミリーとお呼びください」

「分かった、電気野郎」

「これだから猿は嫌いなのです」

俺様と電気野郎は同時に駆けだした。


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