第16話 気付かされる真実
「おらァァ!」
俺はイメージした形の刀を創ると
力まかせに振りまくった
「何してんだ?海翔ー
俺様はチャンバラごっこをする気は無いんだが」
クソ!
リリスは全部ギリギリでかわす
無駄のない洗礼された動きだ。
「なんで当たんねぇ!」
俺は目の前にいるリリスに向かって、
刀を振り下ろした―
「簡単な話だろ?
もっと刀に魔素を込めろ」
「だから魔素ってなんだよー!」
俺はリリスに刀をぶん投げ
走り出した!
「歯ぁ食いしばれ!」
そう言って俺の全力の拳は―
「甘いんだよ」
リリスの手のひらに優しく包まれた。
くそっ?!
手を引っ張るがこいつのどこにそんな力があるのか、一切ぬける気配はない!
ダメだ―認めたくない!
「そう慌てるな
この部屋は床も壁も鉄でできている
お前が負けを認めない限り、でられないよ」
嫌だ!嫌だ嫌だ嫌だっ!
「嫌だぁっ!!」
俺の鬼迫に呑まれて、一瞬だけ手の力が緩む
その瞬間、手を引き抜くと
リリスの顔にもう一度拳を振り上げる。
、、、、俺のはなった2発目の拳は当たった―
「なんで、、なんで、、、!」
リリスは地面を見つめている。
―なんで避けないんだよっ!
認めたく、ねぇよぉ―
「リリスは、、ほんとに強かったんだな」
「、、、、あぁ」
じゃあ、、じゃあじゃあ!
「じゃあなんで俺の家族は死んだんだよォッ!」
お前なら、助けれただろぉっ
「、、、ごめん」
リリスは深く頭を下げた。
俺は膝から崩れ落ちた。
「―試合しゅーりょぉー!
扉の鍵は空いたよォ!早く戻っといでぇー」
リリスはその場に崩れ落ちた俺の横を通り過ぎた。
俺は立てなかった。
認めたくなかった。
認めてしまったら、こう考えてしまうじゃないか!
俺の家族が死んだのが、あいつのせいだって
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