第4話 今の俺にできること

曰く、

主な異能は4つの元素

火、水、自然、土。らしい

「ちなみに俺様は火だ。」

リリスは火らしい。

「一応言っとくと、火は赤、水は青、

自然は緑、土は黄、こんな感じに異能を使った

場所に気配が出る。

一応言っとくと、この4つ以外の異能を持つもの

が異能を使用した時には、黒や白の気配が残る」

気配?なんだそれ

「気配は目には見えんが、

アイテムだったり、特殊訓練をすれば分かるよう

になる。」

なるほどな、けど1番気になるのはやっぱりこれだ

「どうして3年の間、俺は異人に会わなかったん

だ?」

そう、これだ。

3年も前からなら、もっと前にさっきの骸骨

みたいに、道路でばったりあってもおかしくは無い。

「それは簡単な話だ。

俺様達が、いつもは、亜種どもが表に出る前に

殺してた。

亜種共も自分の利益ばっかりを考えているから

でっかい事件起こして目立っちまったら、

俺様たちに狙われるだけで、得しねぇのさ」

「なるほど

つまり、今みたいに堂々とでてきたってことは」

「あぁ、なにかしら人間を巻き込むような

でかい事件を企んでやがるな、、」

これで俺の疑問は解決した。

「着いたぞ。」

俺の家に着いた。

ドアは空いている。だが、家に入った時にあの独特な血の匂いがしなかった。

恐る恐るリビングを見ると、


そこは綺麗な部屋だった。


血の跡は少しもなく、死体など転がっていない。

「あれ、舞は?母さんは?」

「片付けた。まぁ、安心しろ

ちゃんと埋葬はしてやった。」

かた、づけた?

「異能の持ち主が片付けた、元素で言うとその他に

含まれる存在、色は白」

それは片付ける異能なのか?

「能力は?」

「再生。ものを元に戻す。それだけ

この家の物も人も元に戻した。

けど、傷は塞がるが生き返りはしない。 」

そういう事かだから部屋が綺麗なのか。

ここまで来たらリリスを信用するしかないよな

埋葬してくれたって言ったし、信じるか。

「お前は元の生活に戻れ、

まぁ、家族いねぇし大変だろーけど、

そこは明日までに何とかしてやる。

今日は休んでろ。」

普通だったら、そんなの無理に決まってるけど

もう、、疲れた

「分かった」


もうすぐ日にちが変わろうとしていた。

俺は天井を見つめて、ため息をつく

「どーすりゃいいんだよ、、、、」

夕食も、何もかも、母さんが妹が

このふたりがいないだけでこんなに俺は

孤独を感じるのか、、、

別れ際、リリスが言ったことを思い出す。

『 付け足しておくが、時を巻いて戻すことなんて

神でもできねぇ。

どんだけ苦しくても泣きたくても、

死んだ家族の分も生きることしか、おまえにでき

ることはねぇよ。』

あの言葉が、俺にはすごく、すごく偉大に感じた

まるで同じような経験をしたことがあるかのように

「寝るか」

俺は眠りについた。

眠りにつく時、外の雨の音が

何故か虚しく聞こえた。

朝はすげー晴れてたのになぁ、、、

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