第3話 亜種と原種
「え、なんだよアレ」
俺の目の前にいたのは、マントをはおり
深々とフードを被った
大きな骸骨だった。
「なんだよ、お前ほんとになんも知らないのな」
「は?どういうことだよ」
「はぁ、後で俺様から話してやるよ
だから今は聞くな。
返事すんのがめんどくせぇ」
はぁ?!この状況で冷静な方が意味わからんだろ!
めんどくせぇとかさ、普通に傷ついたし俺。
もうちょい優しくできないのかね。
「ダ、、、コロ、、ゾォ」
骸骨野郎がなんか言ってる
「あ?なんか言ったか?
お前、滑舌悪ぃな。
何言ってんのかわかんねぇよ」
この女ッ?!
この状況で煽るか普通!
というか、コイツが追いかけるって言ったのこいつだよな。
ということは、この骸骨が俺の家族を殺したのか、、、、?
「なぁ、お前は今からこの骸骨野郎をどうするん
だ?」
「あ?んなもん殺すに決まってんだろ
お前もしかしてあれか?日本語わかんねぇの
か、質問すんなって言ったろ」
「あ、あぁ悪い」
さすがにこの状況で
この女も敵にまわすのは避けた方がいいな、、、
「オマ、、、ロ、テヤ、、ォ」
「なんだ、骸骨とっとと殺して欲しいのか?」
「ギィァァァァァッ!!」
骸骨の声が響いた瞬間、女が動いた。
俺の目でその動きを追うことは出来なかった。
ただ、女のいた地面がえぐれたと思ったら、そこに女はもういなくて、骸骨のほうを見ると背後に女が薄笑いを浮かべて立っていた。
瞬きをしたその一瞬、目を開いた時に骸骨の首は
地面に転がっていた。
「脆いな、おまえ
軽くぶん殴っただけだぞ?」
軽くぶん殴っただけ?
そんなわけないだろう!
どこの世界にグーパンで頭を吹っ飛ばす奴がいるんだよ!
骸骨は地面に膝から崩れ落ちた
「おい、お前の家族を殺したのはコイツじゃねぇ」
「なっ、ど、どーゆう事だよ。」
「とりあえずお前ん家に歩きながらで説明するぞ」
やっと説明してくれるのか、それはありがたい
ここは学校の近くだから家までは10分くらいか、
女は歩き出す。
俺も行くか、
「なぁ、さっきの骸骨はなんなんだ?」
「まあ、気になるわな。
この世にはな、異能を持った生物が存在する」
異能?
「異能ってのは、漫画とかに出てくるような
特殊能力って考えてくれて構わねぇ」
「特殊、能力、、、」
「あぁ、一般的には生まれた瞬間に異能を持ってる
かどうかはわかる。
異能を持ってる奴を異人って言う。
その中でも異能を悪用するやつは、亜種
悪用しねぇ奴らを原種って言う」
異能、そんな漫画みたいな話があるのか、、、
「それで、あんたは原種ってことか」
「まぁ、どっちかっつーとそうだな」
ん?けど待てよ?
「異人っていつからいたんだ?」
「いちばん古いヤツで3年前」
結構最近なのかよ。
「そんでアンタさっき―」
「そのあんたってのやめろよ
俺様のことはリリスって呼べ
それで通ってる。」
リリス、、、夜を意味する悪魔か。
「分かった、リリス。
リリスで通ってるってことは組織的なものがある
のか?」
「あぁ、そもそも亜種を殺しても咎められないの
は俺の所属する組織のお偉いさんが、色々と手を
回してくれてるからだよ」
なるほど、よく考えればそうか。
一応、殺してるわけだしな。
「じゃあ、異能について説明するから、よく聞いて
ろよ。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます