第2話 人間じゃない何か

「あぁ、、、」

涙は止まらなかった。

母はキッチンで倒れていた。

その腹はえぐれていて、

内蔵が外へとびでている

誰が家族を殺したんだ、

強盗か、、、?

警察!警察に電話しないと!!

あれ、、スマホがない

あぁ、カバンの中か!

部屋に行かねぇと!

リビングのドアを通過する時、妹の

虚ろな目が俺を見つめる。

1秒1秒と時がたつ度、

なんで、こんなことになってんのかなぁ

って、思う。


ガチャッ!

?!ドアが開いた音か?

俺は玄関を恐る恐る覗く、

玄関に誰かいる、、、、

まさか強盗か?!

ヤバい、俺も殺される

「、、、誰かいるのか?」

女の声

どうせここで死んでも、家族と再会するだけだ

答えておくか、、、

「、、、ここは俺の家だ、

誰もいないわけがないだろうが!」

「なんだ、いたのか

大丈夫か?たぶん、ここらに亜種がいるはずなん

だが」

亜種?なんだそれ

「亜種ってなんだよ!

俺は今、家族が誰かに殺されて、

大変なんだよっ!」

「殺された?

なんだ、やっぱり亜種いたんじゃねぇか」

なんなんだこの女

俺は玄関まで走っていくと、女の胸ぐらを掴んだ。

女は銀色の髪をしていて、

身長は俺と同じくらいだった。

165cmくらいか、女にしてはデカイな。

胸はないが元気な女という印象を受ける

「亜種ってなんだよ!

俺は家族が殺されたんだぞ?!」

女はリビングを指さして

「そんなの、そこの部屋見りゃわかる」

「だったら説明しろよ!

なんだよ、亜種亜種って何回もいいやがって」

思いっきり女の体を押してやった。

だけど、女は1歩も後ろには動かなかった。

嘘だろ、、、本気で突き飛ばしたんだぞ?

「説明して俺様になんの得がある

俺様も暇じゃねぇんだ。

じゃーな、追いかけねぇといけないからもう行

く、お前はそこで死んでるヤツらを埋葬でもして

やれ」

意味が分からない

色々と頭でぐちゃぐちゃになっている。

暇ってどういうことだよ。

ってか追いかけるって?

警察なのか?だったら、

「俺も行く!家族が殺されたんだ。

じっとしている方が無理に決まってる!」

「あ?邪魔になるだけだろ、来んなよ」

なんだよコイツ。

女のくせに口悪いし、ってか今更だけど

一人称が俺様って強気だな、

「じゃあ、手出しはしない。

せめて俺の家族を殺したやつが捕まるところだけでも見たいんだ。」

「あ?捕まる?

何言ってんだ、てめぇの家族殺したのは亜種だ

ぞ?殺すに決まってんだろ」

「?!殺すっ?

は?え、お前警察じゃないのか?」

コイツ今殺すって言ったのか?

「はぁ、もういい。

言っても無駄ってことがよく分かった」

刹那、女の周りに橙の粒子が舞う。

「なんだ、これ」

「もう行くぞ、俺様から離れるなよ。

炎の疾走【フレイム・スプリント】」

?!なんだこれ

女が俺の手を取ったと思ったら、

すごい勢いで俺の周りを家が通り過ぎていく。

「ちょっ!

なんだこれ、速すぎ!!」

「もう追いつくぞ、仇は俺様がとってやるから

お前は指でもくわえて見とけ」

「あれ、、、人間なのか?」

視線の10m先、そこにいたのは、

2mは余裕で超えてるような

フードをし、マントをつけたヤツだった

俺が違和感を覚えたのは、


マントの下が、骸骨だったことだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る