第5話
この事件の翌朝。
さらに事件は起きた。
朝6:50分。
これから朝食バイキングに行こうと男子部屋のみんなで制服に着替えて準備してたら、
俺のいる男子部屋のドアをノックする音がした。
ドア近くにいた俺が戸を勢いよく開けると、
俺の想い人、
ミドリが立っていた。
驚きで真っ赤になった。
更に。
「これあげる...」
グーにした右手を差し出され
俺が思わず、
「え、、」
と言って受け取り、視線を落とすと
とんでもないものがあった。
「し、ショーツ...」
「シンジくん、はかない、女が好みなんでしょ?昨日、昨夜、ドアの向こうで耳当てで聞いちゃったよ」
「私も林さんに負けないように頑張るわ」
「な....」
それにしても。
せ、制服のスカート姿で。
そ、その下はいてないとか、
や、ヤバイ!
あたふたしているうちに、
林ユーコまでミドリの陰から現れて、
俺は大慌て、ショーツを背中の背後に隠した。
「シンジ、おっはよう!」
今度は、ユーコが、
「これ、あげる...!」
と俺の前に手を差し出した。
「し、ショーツ!」
さっきは、白色。
今度は真っ赤なショーツだった。
俺は慌てふためいた。
目の前にいる女子ふたりは、
ばちばち火花を散らしていて、
俺は逃げるように、男子部屋へと入ったのだった。
も、勿論、二色のショーツを
落とさないようにして。
こうして俺の取り合いが幕を開けたのだった。
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