馬鹿な君も嫌いじゃないよ
「……したの。それで、翼くんがね。その時こんな事を言ってくれてね!!もう私、きゃーってなっちゃって……」
なんとも言えない気分を甘ったるいジュースで胃の中に流し込み君の話を聞く。先程からここが某ハンバーガーショップなのも構わずクラスのイケメンくんの話をしている君に視線を向ける。
自分でもなんで君みたいな子を好きになったのか、不思議でしかないよ。
少し冷えてきているフライドポテトを口に運びながら興味もないイケメンくんの話にへえ、そっか、ふーんと相づちを打つがこの子はひどく残酷なことをしていることに気づいているのだろうか。
小学校の頃からなんども君の周りの人気者の話を聞いている僕じゃなきゃ青い鳥に病みツイを繰り返して、恐ろしい黒歴史製造ポエマーになっているところだろう。
次、好きになる人はその人なのかい?君、いつも振られて僕に泣きつくだろうに。学習しないね。
まあ、そんな君に漬け込んでずっとこの感情を言ってない僕も僕なんだけど。
でも、そろそろ待ってるのも飽きてきたし、僕も腰をあげようか。
「それでね、それでね、「あのさ」」
「ん?なーに?」
「いい加減さ、僕のものにならない?」
「そこらのイケメンなんかより幸せにできる自信はあるよ」握った君の手が熱い。
長い付き合いだけど、君が風邪以外で顔を真っ赤にするのは初めて見たなぁ。
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