第18話 蕎麦屋では蕎麦を頼め‼

「カレーは時間を選ばねぇな」

 早朝から女3人で、まぁまぁのハードワーク、ただいま早めの昼食になったわけだ。

「そうよね~、ナミのカレーは辛いわね~、私のカレーはサッパリしてるから~新鮮だわ~」

「ナツコのカレーはスパイスとか足してるうちに、知らぬ間に0を掛けてるような仕上がりよね」

「ギャハハハ‼ その後は何を入れても0のままなんだよな‼」

「う~ん…不思議よね~途中までは味はあるのよ~、出来上がると極端な京風なのよね~」

「カオウなんてレトルトで育ってるみてぇなもんだからな」

「きっと創る時もレトルトみたくポンッとできたのよ」

「ナミ~やっぱ…」

「欲求不満じゃないから‼」

「ナミ、独りでしすぎて顔生えたんじゃねぇの? ウケるー‼」

「汚い手でしちゃダメよ~ナミ」

「違うから、顔じゃないから、やめてよね、未だにトラウマなんだから」

「なんか、そう考えると嫌ねこの店、股に人面祖生やした店主がパフェとか作るんだぜ…ブフッ…ウケる‼」

「アハハハ、カオウに移ってたりして~カオウのアソコに顔が生えたらカオウ、どんな顔するかしら~」

「その前に、どんな顔が生えるんだよー‼ナツコ」

「それは~ナミに決まってるじゃない~‼」

「ブハハハ、カオウの股間にナミの顔って、もうダメ‼ 苦しい‼」

 チラッとナミを見るコトネ。

「プフー‼ あの顔が…生える?」

「この顔が~カオウに生えるのよ~コトネ~‼」

 ナミの顔を見てバカ笑いするコトネとナツコ。

「愉快に笑ってんじゃないわよ‼ とっとと片付けてよ‼ 何しに来たのよアンタ達‼」

「何って…ナミをからかいに…かな」

 コトネがサーバーからワインを注ぐ。

「いざ、手伝うってなると~現実逃避? こういう事なのね~」

「準備は楽しいけどな…片付けるとなると…業者呼ばねぇ?ナミ」

「コトネが金出すなら無条件で賛成するわ」

「あたしも~」

「そんな金に余裕があれば…無駄に広いマンションに住んで、無駄な馬力の車に乗って、ホストに貢いでチヤホヤされながら過ごすわよ」

「薄っぺらい願望ね…なんか可哀想」

「コトネは~、もう金でしか男を釣れないって理解してるのね~」

「理解じゃねぇよ‼ 恋人とかより都合のいい関係を築くには金で見た目だけのペラい男の方が現実的に楽だって気づいただけよ‼」

「コトネ…可哀想…」

「ナミに言われたくない‼ 男日照りでカラッカラに乾いた股から男生やしたような女にだけは‼」

「アハハ~、溢れた願望が股から漏れたの?ナミ~」

「漏れてないわよ‼」

「そうよナツコ、漏れたんじゃないわ、滲み出たのよ」

「気持ち悪い言い方しないで‼」


 片付けは予想以上の時間超過を経て、2日の臨時休業の後、無事終了したという。


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