異世界から来たレストラン②
「じゃあ、オススメ料理をお願いします」
とりあえずお店の人に任せよう。お腹も減ってるし。
「かしこまりました」
店の人はすぐに厨房らしきところへと行ってしまった。
待つこと数分後にお店の人が料理を持ってきて出てきた。
「お待たせいたしましたー。こちらがヒッカニーニでございます!」
お店の人は自分が聞いたこともないような料理名を喋った。
「あの、ヒッカニーニっていうのはどういう料理なんですか?」
「ヒッカニーニとは私達の世界に生息するシウという生物のお肉料理です」
ヒッカニーニはよく分からないけど、どうやら何かの生物の肉料理らしい。
もしくは自分をからかっているだけなのか…。
「い、いただきます。」
自分は緊張しながらヒッカニーニを食べた。
「ど、どうですか…? 美味しいですか…
!?」
店の人も緊張しながら自分がヒッカニーニを食べている様子を見ていた。
「……………」
「え、どっち?」
自分はヒッカニーニが美味すぎて言葉が出なかった。
本当に美味いものを食べる時は言葉が出ないもんだ。
テレビのグルメ番組では「美味い美味い」と連発しているがあれは視聴者に美味く見せるためのもんだ。
本当に美味い時は料理を堪能することに集中しているので言葉なんか出るはずがない。
「も、もしかしてお口に合いませんでしたか…!?」
店の人は、あわあわしていた。
「美味しかったです。こんな美味しい料理を今まで食べたことがない! ごちそうさまでした!」
自分はヒッカニーニを完食した。
「お気に召されたようで良かったです」
店の人は少しもホッとした様子を見せた。
「よければヒッカニー二の原材料を聞かせてくれませんか?」
自分はヒッカニーニを大変気に入ったので家で作って食べてみたいと思っていた。
「お客様、それは我が店の企業秘密なので聞かないでください。それにこの世界ではこのお店以外では食べれませんよ」
またお店の人は変なことを言い出した。またまた自分をからかっているのかもしれない。
「そ、そうか・・・聞かないでおくとしようかな。」
この店、怪しい!!! 自分が不思議に思うのはヒッカニーニもそうだが、どうやってこんな山奥でレストランを経営し続けているかだ。
山奥じゃ人っ子一人来やしないのにレストランを続けられる訳がない!
自分は心の中でそう思っていた。
「お客様はこのお店が何なのかまったく分かっていないようですね。私、 実はお客様の心が読めるのですよ。私、能力持ちですから。」
自分は信じられないと思っていた。
「お客様は今、私の言っていることが信じられないと思いましたね。全てお見通しですよ」
本当に全て筒抜けのようだった。
「あはは、驚いたよ…!」
何で心が読めるんだとビックリした。
「はぁ…しょうがないですね…このお店が何なのか特別にちょっとだけ教えてあげます」
「ほ、ほんと!?」
自分はこの店が何なのかものすごく気になっていたので、聞けることになって興奮した。
「ただし、絶対に口外禁止ですからね! これが知られてしまうと最悪の場合、あなたは国に消されます。」
「は、はい…絶対に言いません…」
まさかこの店が国と関わっていたとはビックリした。
国家機密というやつなのかもしれない。
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