[ホラー小説]笑う畳
自分は念願の辛い仕事からのリタイアを達成した。それと同時に田舎に引っ越そうと思って、田舎の古民家住むことにした。そのまま住むのはあれなので、まずは借りることにした。
「結構古い感じの古民家だけど、結構良い古民家じゃないか!」
早速、古民家に来ていた。第一印象はかなり良かった。これはもしかしたら、この家をすぐに買うことになるかもしれないなあと自分は思った。少しボロいところもあるけど、気になるほどのものではなかった。
とりあえず、一通り家の中を見て回ることにした。
「家の中もなかなか広くていいじゃないかか。」
そう思っていた時だった。
「フフフ…」
どこかから笑い声が聞こえてきた。
「今のは何だよ!?」
この家にいったい誰かがいるのだろうか?もしかして近所の悪ガキか何かがこの古民家を秘密基地にでもしていたのだろうか?
「フフフ…」
また笑い声が聞こえてきた。間違いなく家の中から笑い声が聞こえる。それにしても薄気味悪い笑い声だな。
「おい!誰かいるのか!?いるなら出てこい!」
とりあえず、笑い声が聞こえてきた方にゆっくりと歩みを進めていく。
「フフフ…」
畳だらけの部屋からその声は聞こえてきた。
「おい!いい加減にしろ!」
「フフフ…」
自分は笑い声が聞こえてくる場所を特定した。畳の下から間違いなく笑い声が聞こえる。
「畳の下に何かいるのか!?」
畳の下に人間が入れるようなスペースがあるのだろうか?でもここから聞こえてくるということは間違いなく下に何者かが潜んでいるにちがいないのだ。
自分は意を決して畳を剥がしてみることにした。
「えいっ!」
畳の裏を 見てゾッとした。おびただしい数の御札が貼ってあったのだ。
「フフフ…」
そしてまた笑い声が聞こえてくると、御札がパラパラパラパラと勝手に剥がれ落ちていった。
「ドドドドドドドド!!!!!!!!」
部屋の中を誰かが走り回る音が聞こえてきた。間違いなくこの部屋に何者かが出てきてしまった。
「もうやめてくれぇ…!!!」
もしかしたら、畳を剥がしたことによって何かまずいものを解き放ってしまったのかもしれない。御札の量も普通に考えても尋常じゃやい量が貼ってあったので間違いないと思う。
「フフフ…ドドドドドドドド!!!!!!!!」
自分の周りを誰か走り回っている。もう自分はここには住めないなと思った。でも幸いにまだ昼間の明るいうちで本当に良かった。自分はすぐに家を出てホテルに泊まることにした。
そのあと、自分はすぐに違う家に変えるを決めた。そしてこの土地にはもう2度と近付かなかった。
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