クリスマスに苦しみます
クリスマスと言えば、ほとんどの人がその日は幸せな一日となるだろう。家族みんなでパーティーをしたり恋人と一緒にデートをしたりと色々あるだろう。
「うわあああああああ!!!!!!!!!」
でも自分にとってクリスマスは一年間の中で一番最悪の日なのだ。なぜならクリスマスの日は毎年必ず決まってなにか悪いことが起きるのだ。
そしてまさにその最悪なクリスマスが今日という訳だ。今年のクリスマスも絶対に何か良くないことが起こる予感がする。
ちなみに去年のクリスマス、その日は1日に100回もチョコレートケーキを踏んじまったよ。
終いには体中がチョコレートケーキまみれになったりしてさ、おかげでチョコレートケーキがもう食えなくなっちまった。
ちなみにチョコレートケーキといっても本当のチョコレートケーキではない。それが汚い物だからチョコレートケーキと言い換えているに過ぎない。
直球に言うと、う◯こだな。
一昨年はサンタの格好をした奴に財布を思いっきり盗まれたよ。その瞬間に自分にとってサンタはサタンなんだという認識に変わったよ。
しかもそいつナイフを持っててさ、危うく自分は殺されかけたよ。サンタは悪魔なんだよ。
サンタの赤い格好を見るたびに返り血を浴びたんじゃないかとおどおどしている。もうサンタを見るのがすっかりと怖くなってしまった。
サンタの赤色は全部血だ。と、こんな感じで災難なクリスマスを送っていたのだった。
自分は25年間生きてきたけど、今までのクリスマスはどれ一つとして楽しい思い出がないんだよな。
「誰か頼むよ、自分を救ってくれよ! クリスマスを最高の日だと思わせてくれよ! なぁ、もし神様が見てるなら俺に最高のクリスマスを 用意してくれよ! もう最悪のクリスマスなんてうんざりなんだよ!」
自分は寒空の下で一人寂しく公園のベンチに座っていた。すると空からしんしんと白い雪が降ってきた。
「あーこれがホワイトクリスマスというやつなのだろうか。これはきっと神様からのプレゼントなのかもしれないな。少しはクリスマスが好きになれそうだよ」
まるでその雪が自分を癒してくれるかのように感じた。冷たいはずの雪がどこか温かく感じたのだった。
「今までの人生の中で一番最高のクリスマスプレゼントだったよ、そろそろ俺も家に帰って寝ようかな」
俺は嬉しい気持ちで涙が出てきた。そして生きる希望が湧いてきた。
「よし、いつまでもうじうじしちゃってだめだよな。気合を入れて早く家に帰るぞ!」
そして、その後自分は雪で濡れたマンホールに足を滑らせて足を骨折して入院することになったのだった。
「やっぱりクリスマスなんて最悪な日だ!」
足の骨ははっきりと折れていたのだった。滑った瞬間にはもう最悪のクリスマスだというのは分かった。
やっぱりクリスマスっていうのはいつになっても最悪の日なんだなという認識が変わらないのであった。
そして足を骨折して全治2カ月となったのであった。クリスマス以外にも悪影響を及ぼしているので本当に最悪だ。
「頼むからもうクリスマスなんて一生来なくていい! じゃないといつか自分はクリスマスに殺される!」
そんなような気がした。頼むから誰か自分をクリスマスから救って欲しい。
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