第15話

「それにしてもどうする?後二人。」


「うーん、強さで選ぶならやっぱりA組からかな?」


「私もそう思う。けど、試合の形式によっては

B,C組から選ぶかも。その辺お姉ちゃんから聞いとけばよかったね。」


そういえば試合の形式やルールについては言われてなかったな。うーんどうしよう…


「風花、姉さんから聞いたんだけど、姉さんを呼ぶ時にwindの能力使ったんでしょ。」


「ええ、使ったわ。」


「へぇー、環ってお姉ちゃんがいたんだ。」


あ、天城には俺に姉さんがいることそういえば言ってなかったな。


「うん。そうだよ。」


ここで、例の件に触れない俺マジで天使。だから風花よ、そんなに殺意をビンビン俺に向けないでくれ。お兄さん腰が抜けちゃうから。


「まあ、とりあえず僕達全員のクラス分けを確認しに行こう。多分全員Aクラスだと思うけど。」


「うん。そうだね。」


なんだ?ものすごいフラグ臭を感じるな。そんなまさかな。俺だけBクラスとかないだろ。






「うん。僕達全員無事Aクラスだね。」


「そうだね…」


「どうしたの?余り嬉しくなさそうだけど。」


「い、いや…」


実はほんのちょっとフラグを期待していたことは絶対に言えないな。


「よし、じゃあ11時までに教室に集合だから教室に向かおうか。」


「え、そうだっけ。」


「そうだよ。生徒会長が入学式の後の動きについて説明してたでしょ。聞いてなかったの?」


「いや、ちょっと忘れてたわ。」


良かったーー、風花に俺の能力をrememberだって教えてなくて。もし教えていたら恐らく俺は奴にダイレクトアタックをされてメンタルブレイクをされていただろう。


「え、でも環の能力ってremember《思い出す》だよね。」


うわ、イケメン天城君の純粋な指摘だ。これは非常にまずい…


「へぇーそうなんだ、じゃあさっきのって『『『ピロン』』』


うん、なんだ?三人同時にメール?とにかく助かった。メールありがとう。


『どうもー学園長の、空野声先生です。さっき新入生大会の、

試合形式を伝え忘れていたので、今から教えますね。

…というのは嘘で実は君たち3人が困って聞きにくるのを待ってたんだけど全然来ないじゃん‼だから我慢の限界なので今から教えます。

試合は一回戦ごとに三試合あるトーナメント制です。

一、二試合目はタッグ戦、三試合目は大将同士の一対一です。

ちなみに二勝先取のバトルです。ルールは相手を殺さなければ、とりあえず何でもありです!戦闘不能か、場外になったら負け、ということでそれらを踏まえた上で人選よろしく!頑張って!』


ああ、そういえば結局風花にwindの能力でいい感じに会話できないかなって思ったのにそれを言うの忘れてたな。本当に俺の能力rememberか?


「だって、環、風花。」


「うん。とりあえず把握したから教室に行こうか。」


「そうだね。」


それにしてもあの学園長意外とイタズラ好きなんだな。わかってたけど。

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