《第拾參話》革新
あれから3年の月日が経つ。
俺らは軍の命令に忠実に従った、従い続けた。
食べ物には困らず、あの時みたいに寒い想いをしなくても済むくらいに、軍の施設はとても快適と言えるものだった。
2年前、改造された体をやっと少し使いこなせるようになり、2人は…軍によって新たに付けられた《キャンサー》(レオ)、《ライブラ》(カール)という名を胸に、渋々初陣を果たした。
そして、《コンクエスト》として特別に……強制的に……肉体改造された僕たちは、戦場において絶対的な力を保持しており、いかにも軍の戦略兵器という感じで、戦場では他の国を圧倒していた。
ただ1つの国を除いては・・・・・・
今では、その《コンクエスト》の能力の大体を使いこなせるようになり、軍の主力戦力として、軍の一員として、働いている。
そして、初陣から1年が経過した今でも人体実験は定期的に続いている、が……担当官は優しく、無理やり実験を進めるということもなく、想像していたものとは全くの別物であった。
「最近はどうだね、体が痛むとかあるかね?」
「大丈夫です。
それよりキャンサーの方を見てやってください。
敵が弱いとは言え、キャンサーの戦い方は少し乱暴です」
「Dr.キール!
俺はなんともない、ただの擦り傷だ。
言っておくけど、俺は戦い方を変えるつもりはないぞ、ライブラ。」
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