第4話
今日は親友のメメと一緒に大阪の天王寺にある、金魚カフェにやってきました。
ここは、江戸川乱歩の小説の世界観をモチーフにした素敵なカフェで、ここに来れば、江戸川乱歩の小説が読み放題です。
店内には、かっこ良い水槽があって、金魚達が悠々と泳いでいます。長いしっぽがヒラヒラしていて、カフェの木の机にそのヒラヒラが影絵として時折浮かんだりします。
私はそのヒラヒラを見ていると、癒されて、自分のメンタルが回復していくのが分かりました。
(婚活って、誰かに意地悪されたわけじゃないのに、けっこうメンタルが疲れるんです。)
親友のメメは、法科大学院を卒業後、弁護士になりました。メメも婚活で悩んでいるようです。
「先日、まじめで良い人そうな男性とお見合いだったわ。一緒にコーヒーを飲んだんだけど、その時、お見合い相手に、一つだけ嫌悪感を覚えるしぐさをされて…嫌になっちゃったの。」
「何されたの?」
「コーヒーにお砂糖を入れた後、スプーンでかき回すじゃない?その後、そのスプーンを舌でペロリとなめたのよ!その人!」
メメのお見合い相手は、なぜそんなバカな真似をしたのでしょうか。
メメからよくよく話を聞けば、男性は、その他の部分においては、特に空気が読めないだとか、マナーが悪いだとかいう事はなかったそうです。
ペロリさえなければ、彼女にとっては理想の男性だそうです。お見合い相手の男性は、頭が良くて、人への配慮もかなりできる方だそうです。
私はこう言いました。
「ふむ。ちょっと持ち帰って、宿題にさせてもらって良い?一人でじっくり考えてみる!メメも、お見合い相手にすぐに断りの連絡はせずに、ちょっと一緒に推理してみようよ!」
「あはは。ゆうちゃんがそう言うなら。(笑)」
読者の皆さんも、自分がメメだと思って、良かったら、一緒に推理してみて下さい。
美人探偵は婚活中! 桃白ゆうこ @mumuko
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