第19話 少年編18
少し話はさかのぼるが隆司が薫姫こと佐藤薫と初めて出会ったのは二歳の秋で、インフルエンザか何かの予防接種を受けた時だった。
実は春子と薫姫の母親が学生時代の同級生で仲が良かったらしく、お互いに結婚してからは疎遠になっていたのだが、そこで運命の再会をしてしまい、あまりにもの懐かしさに意気投合。
その日はそのまま居酒屋までというような展開になってしまったらしい。
もちろん隆司自身は幼かったこともあり、この頃の記憶が曖昧で、後にこの再会のいきさつを春子から聞いた。
偶然と親同士のえにしが重なり合い、隆司と薫は出逢った。
出逢ってからは母親同士が知り合いということもあり、お互いの家を行き来する仲になり、隆司と薫はいわゆる友達以上幼なじみ未満という間柄になった。
親同士は将来2人を恋仲にしたいらしくて、勝手に自分達で将来設計をして盛り上がり、孫や二世帯住宅の話まで出てくる始末で、まだ恋愛のレの字も知らない二人にとっては気の早い、迷惑な話だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます