第52話 ずっとそばに
雲ひとつない満天の星空の下
降るような星あかりが照らす
草原にふたりきり
穏やかな風が吹き
君の髪を揺らす
僕らは顔を見合わせた後
君は白い顔をあげて
白い腕を伸ばして
これはあなたでこれは私
白く細い君の指が
一層輝くふたつ並んだ星達を指して
これは私達と
君はあどけなく笑う
ふたつの星は輝き瞬く──
君はこつんと僕の肩に頭を寄せて
こんなふうにずっとそばにいてねと
そんな願いを口にする君に
僕はずっとだよと
細い体をそっと抱き寄せた
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