第32話 波
君の喜色を含んだ声に
ぼくは目を細め見やる
青い海白い砂浜
白波が打ち寄せて
飛沫をあげて
緩やかに打ち寄せる中
君は波打ち際に立ち
濡れないように
ステップを踏むように
かろやかに足を動かしながら
波と遊ぶ
君は笑う
ぼくを見て
声をあげて
君は笑う
潮騒の中
青い空が映ったような海の色
はしゃいで手招きする君の姿
ぼくは歩きにくい砂浜を走る
君のもとへ
君の満面の笑顔にぼくも笑う
君の手をとり
両の手をとり
波に濡れないように
君と同じように
ステップを踏むように
波と遊ぶ
君と目を合わせて
息を合わせて
ぼくらは笑う
波は打ち寄せる
笑うぼくと君のもとに──
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