第6話 月

白々と月は光を投げかける

冴えた青白い輝きで自身を彩りながら


天にあっては天を煌々と照らし

地に降りては地に仄明かりをもたらす


闇に濡れた地を

月の光が青白く染めて

一層闇を深く彩る


深まる夜

月は高く遠く


手の届くことのない月に

手を伸ばしながら

窓の外を眺める


星々の瞬きを打ち消すような

強い月の光を浴びながら

ただ月を見上げていた

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