第28話 休眠口座も、世代間ギャップ。「わしの金じゃ!社会も、若い奴らも、悪い」そういうこと言うから、高齢者は、金をとられちゃうんだよ?

 「先生?専門家のすすめる教育関連のNPOは、ございますか?」

 「それなら、この、ウミソラ学園が、良いでしょう」

 「…ウミソラ?」

 「農業高校に、農業大学も、経営していますね。あ、学習塾も」

 「学習塾、ですか…」

 「お母様のご希望に、合うでしょう」

 サワタリには、休眠口座分の遺産相続について、相談したりもした。

 休眠口座というのは、一旦金融機関に預けられて変動がなくなってから、長期間にわたってしまっていた金のこと。

 この金も、問題。相続に、問題を出してしまうらしい。

 身寄りのない人が亡くなってしまえば、休眠口座問題が、急浮上。

 「あいむ、ほうむ」

 タナカの父が、帰宅。

 「親父?休眠口座は、知っているよな?」

 「ああ」

 「そうか」

 「我々高齢者から金を巻き上げるための、言い訳制度だろう?」

 「親父…。そうじゃないだろ」

 「我々の金なんだから、どう保管しておこうと、勝手なのにな」

 「…」

 休眠口座を、どう考える?

 若い世代は、言う。

 「金を眠らせておくだけで、良いの?そんなんじゃあ、人の体に、血が回らなくなるようなものじゃないか。誰かの元にいくよう、動かそう、動かそう」

 そこに、高齢者が反撃。

 「何?わしの金、だぞ?勝手に、金をいじるな。誰にも、動かされたくない」

 考え方の世代間ギャップは、痛い。

 高齢者は、困っている人たちに金を回そうって、思っていますか?

 がんこで、動かない。

 若い世代いじめ、ばかリ。

 だから、嫌われて、悪い人に、金を取られちゃうんだよ?

 「じいじ、ばあば!」

 孫世代に愛してもらえるから、良いって?

 ふうん。

 高齢者の中には、悪い人に金をとられたら、自己責任だと思わない人がいるみたいだからねえ。

 「若い奴らが、悪い」

 ほら。

 だから、若い世代に嫌われて、攻撃されちゃうんだよ。

 皆で、幸せになろうよ!





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