22 魔法の障壁

「まずいよ、コウ!

彼、スキルを使おうとしてるよ」


「……ボウ、彼女に障壁を」


「わかったよ!! スキル、二重双璧っ!」



ボウがスキルを唱えた瞬間、

男もスキルを発動した。



「スキル……フレイムボーバル!!」



次の瞬間、男の手から50cm近くの火の玉が

少女に向かって打ち放たれた。


少女は突然の後ろからの熱気に振り返ると、



「えっ?」



目の前の光景を目にし、立ちすくんだ。


しかし、次の瞬間、彼女の周りを数枚の

半透明な盾が回り、火の玉が当たった瞬間、

そのうちの1枚が割れた。


その光景を見ていた少女とスキルを放った男は

意味が分からず、その場に立ち尽くすのだった。



「お前……彼女を殺そうとしただろ?」



意味が分からず立ち尽くす男にコウは

後ろからそう告げた。



「なっ! だ、誰だっ!!」


「俺は……彼女の知り合いだ」



コウはそう告げると男の襟元を掴み上げ、

男へ顔を近づける。



「な、何をするっ!!」


「二度と彼女の前に現れるな、わかったか?」


「わ、わかった!!」



コウの命令に男は苦しそうに叫び、

その答えを聞いたコウは男の首に手刀を入れ、

気絶させるのだった。

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