21 少女の実力

「……警告はしたわよ」



少女が小さく呟いた瞬間、

男たちは吹き飛んだ。


「わぉ、彼女凄いパワーだね」



その様子を見ていたボウは

驚きながらそう言った。



「だろ? これで武器屋の件は

俺じゃないってわかってくれたか?」


「そうだね、まぁ僕は最初からコウの

言うことを信じていたけどね。

コウが白といえば黒でも白だと僕は思うよ」


「……それは流石にダメだろ」



ボウの爆弾発言にコウは小さくそう突っ込み

2人は少女の観察を続けた。



「ぐはっ!!」


「うわぁぁぁ!」


「くそっ……」



少女を襲った男たちは少女に次々に投げ飛ばされ、

壁に叩き付けられた男たちは

それぞれうめき声をあげている。



「……二度と関わらないで」



少女は最後に小さくそう告げると、

再び路地裏を進み始めた。


しかし、先ほど投げられた男の1人が

ゆっくりと立ち上がり、



「まずいよ、コウ!

彼、スキルを使おうとしてるよ」


「……ボウ、彼女に障壁を」


「わかったよ!! スキル、二重双璧っ!」



ボウは少女にスキルを解き放った。

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