第4話
大変大変~!幼馴染の朝宮桜さんがなななんと!家に泊まるみたい~!
男女が一晩同じ屋根の下でいったいどうなっちゃうの!?
という感じのアニメの前回までのあらすじのようなセリフを頭に浮かべているのは木野雪人、そう俺である。
まぁ今更緊張したりとかはないし、いつも通りにすればいいでしょう。
自室で自分でも何考えてんだと思うようなことを考えていると
「雪人~お風呂あがったよ~。」
「あぁ、じゃあ俺も風呂入ってきちゃうな。」
「私が入った後の湯で変なことしないでよ~?」
バカにしたような顔で意味の分からないことを言っている。
「意味わからんわ。んじゃ行ってくるな。」
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~桜side~
彼はそう言うと、タンスからもろもろ取り出し部屋から出ていった。
「はぁぁぁぁ。緊張したぁ!」
いやもうね、心臓バクバクですよ。好きな男の子の家に泊まるんだよ?もうやばい。
「でも雪人は普通だったなぁ。」
女の子が泊まるんだよ?ちょっと緊張してもよくない?
「このままじゃ何も進展しないよぉ。」
距離を縮めるためにどうすればいいか分からず、親友である天川都に相談したところ
「幼馴染なんだし家に強引に泊まっちゃえば?」
という答えをもらい、ちょうど金曜日だし親帰るの遅くなるらしいし、ここしかないと思って実行した。
泊まると決めたときからずっと心臓バクバクで寿命五年くらい縮んだ気がする。
いやマジで。
なのに雪人はいつも通りだし、あぁもう雪人のことを考えると声を聴きたくなる、いや違う、むしゃくしゃする。
「雪人のベッド荒らしてやる!決して!匂い嗅ぎたいなんてことは思ってない!」
ベッドに入って布団をかぶる。
「はぁ良い匂い。すぅぅぅ、はぁぁ。雪人ぉ、、」
夢の世界に落ちていきそうな感覚、いや天に昇るのかな?
「あら、楽しそうね。」
この一言で反射的に体が飛び上がる。それと同時に一瞬で現実の世界に戻る。
「お、おおお母さん、、、一体いつから、、?」
「今来たところよ。」
それなら良かった。全然良くないけど
「緊張した!って言ってたあたりからだから大丈夫よ」
「いや全然大丈夫じゃなかった。」
もうだめだ。まさかお母さんに見られるなんて。だれか殺して。
あーもうめっちゃ熱い。
「大丈夫よ。私もお父さんの匂いよく嗅ぐから。」
本当にラブラブでうらやましい。
雪人の両親とはかなり仲が良くて小さい頃からかなり可愛がってもらっている。
私にとって二人目の親のようであり、理想の夫婦でもある。
ちなみにお母さんという呼び方は、まるで強制されたかのように昔から呼んでいる。
「急に泊まりたいなんて言うからびっくりしたけど、桜ちゃんなら大歓迎よ。」
「お母さんありがとう。」
「お義母さんだもの。当然よ。」
なんかお母さんの部分が強調されていた気がする。
「まぁ頑張ってね。桜ちゃん。」
「うん。ありがとう。」
今日で一気に距離を縮めよう。そう心に誓った。
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~雪人side~
「残り湯で変なことってなんだ?」
少しの間考えてみる。
「いややっぱどんだけ考えてもわからん、ただのお湯じゃん。」
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