第2話

「ふわぁぁぁ」


おはよう世界。寝ぼけた目を擦りながらカーテンを開けると丁度日が昇ってくるところだった。


「さて、やりますかね。」


まずはコーヒーを入れて飲む。これが毎朝の日課だ。

そのあとは昨日の夜から浴室乾燥しておいた洗濯物を取り込んで一息ついたところで両親が起きてきたので、あいさつを交わし朝食を準備した。

親が早い時間に仕事に行くのでそれに合わせていると、朝すごい時間余る。

なのでその時間にランニングしたりスマホ触ったりしている。


「おーはよ!」


そんなことしていると、幼馴染の桜が家に入ってきた


「あぁ、おはよ桜」


リビングのソファに座っていたら隣に座ってきた。いや近っ、暑いわ。


「なぁ、暑いんだけど」


「いいじゃんいいじゃん」


「はぁ、ってもうこんな時間か、シャワー浴びてくる」


「えぇぇ!まぁいいや、いってらっしゃい。」


シャワーを浴びて着替えて学校に向かう時間になったので桜に声をかける。


「おい桜、そろそろ行くぞ」


「はぁい!」


俺らの通っている高校は歩いて行けるほどの近さにある東丘高校というところだ。

なぜこの高校を選んだかというと、近いからだ。それだけ。


「いやぁ今日はいい天気だね」


「そうだな」


「どうしたの?」


「いや、ふと思ったんだよ。桜はなんでこの高校に入ったんだ?」


「ふぇ!?急にそんなこと聞かないでよ!

まぁあれだね、特に深い意味とかはないからね」


なぜか驚いている。この質問がそんな珍しいか。

深い意味はないってつまり


「つまり近いからってことか。」


「あぁうん。もうそれでいいや」


わけわからんこと言っているうちに学校の近くまで来ていた。

同じ学校の生徒の視線がすごい向けられる。

桜ってやっぱモテるんだってことを再確認する。


教室に入った途端クラスメイトに囲まれる桜


「朝宮さんおはよ!」


「おはよみんな」


「その髪型可愛いね!ポニテになんてして、イメチェン?」


「ありがと。まぁそんな感じかな。」


そんな会話が聞こえてくる。聞いていたらとある女子から俺にもお声がかかってきた。


「おはよ木野くん」


「あぁ、天川さんか。おはよ」


この女の子は天川都。よく桜と一緒に居る子だ。


「今日の桜の髪、可愛いね」


「なんで俺に言うんだよ。そうだな、そう言えばいつもと違うな」


「まじかこの男、なんで気付いてなかったんだよ。」


「言われなきゃわからん」


そんなこと話していたら、桜がこっち来た。


「ちょっと都!雪人となに話してるの?」


「桜の髪可愛いねって話してた」


「えっ!?ゆ、雪人はこの髪どう思う、、?」


「いや別にどうも思わん」


「あ、そう、、そうだよね、、」


俺の耳元で天川さんがぼそっと言う


「似合ってるよ可愛いねって言って」


「似合ってるよ可愛いね」


「え!?そう!?えへへ。ありがと。」


桜は少し小走りでクラスメイトのもとへ帰っていった。


「ありがと木野くん。これで桜は今日一日機嫌良いだろうから、飲み物でも買ってきてもらおうかな。なんてね」


「人を機嫌取りに使うな」


天川さんも桜のもとへ行ったら


「おはよ雪人。」


交代制のように我が親友である風見空が来た。


「あぁおはよう空。」


空は少し目つきが悪いがイケメンで性格もいい。ボランティア部に所属していて、よくボランティアにも参加している様子からこいつもかなりモテる。

俺の周りにはモテるやつしかいない。


「空は今日も部活か?」


「あぁ、今日はボラじゃなくて、依頼の方だな」


ボランティア部はなぜか何でも屋のようなことをしていて、俺もたまに手伝ったりもしているが、よく教師や生徒から頼まれごとをされるのだ。

ちなみに部員はこいつのみ。


「大変だな。またなんかあったら呼べよ」


「あぁありがとな雪人」


チャイムが聞こえてきた。それと同時に担任も入ってくる。

それを合図に生徒が席に戻る。


「今日は金曜日だな。今週最後だが気を抜かずに頑張れよ。

あと、来週から夏服になるのと、もうすぐ期末試験だ。準備しとけよ。

では解散」


ばらばらと生徒が席を立つ。そういえば一限目は移動教室だっけ。

そんなこと考えていると空から声がかかる。


「雪人~、移動するぞ~。」


「おう。行くか」


さて今日も授業頑張りますか。

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