3 第一回捜査会議(1)


 どうやら、この少年はケインという名であるらしい。そうして、少女の方はディアナ。この城館の使用人たちがそう呼んでくるので、間違いないだろう。


 まずは城館の中を調べようと見つけた階段をふたりで降りたところで、メイド服を着たふくよかな中年女性に捕まった。

 幸いなことに、言語は通じる……というか、異世界語なのかと思ったが、どうも彼らは英語を話しているようなのだ。幸い僕も大学時代には英国に留学していたおかげで不自由はしない。大神警視は言うまでもなく、だ。

 本当に英語なのか、それとも英語に似た言語なのかは不明だが、僕らは念のため、二人だけの時でも英語で会話することにした。それに慣れておかないと、とっさの時に日本語を話してしまいそうだし、誰が聞いているかもわからないしな。


 僕らに最初に声をかけてきた中年のメイドは、まず自分たちで着替えをして降りてきたことをほめちぎったかと思えば、顔をしかめて小言を言い出した。

 曰く、夜中に庭に出るなんて、とか、いくら城の中とはいえ、庭で寝てしまうなんて不用心過ぎる、などなど。どうやら昨夜、子ども達は不用心なことをしでかしていたらしい。


 ひとしきり説教をしてから、メイドは食堂へと我々を案内してくれたのだが……。その時のメイドや、給仕にあたっていた使用人たちの様子を見るに、ディアナがこの城館の主であるようだった。

 というのも、食堂に僕らが通されたとたん次々に食事が運ばれてきたのだ。

 食堂には大人の姿はひとりもおらず、本来なら当主が座るはずの席は空いていて、僕らはふたり、もくもくと運ばれてくる食事を口に運びながら使用人達の様子を観察するにつとめた。


 ちなみに食事はというと、まずくはないが美味くもない。なんせ肉や野菜は焼いただけでほんのり塩味がするだけだし、スープも同様だ。唯一美味いと思ったのはバターくらいで、パンも硬くてなんだかちょっと酸っぱい。

 中世から近世にかけての食事なら、確かに普段の食事は貴族でもこんなものかもしれないが、なんとも味気ないものだ。


 大きな身体を維持するため、大食漢であった僕だが、この身体はそれほど食料を必要としていないようで、いつもの四分の一の量でお腹いっぱいになってしまう。対照的に、大神警視はよく食べた。ディアナの身体でもお構いなしである。


 食事のあとは、とくに子ども達には習い事などの用事はないようで、誰に何かを言いつけられることもない。

 それを幸いに、僕らは二手に分かれて調査を開始した。


 そうして得た情報を摺り合わせるために選んだ場所は、この城館の二階にある図書室である。ほとんど誰も使っていないそうだが、蔵書量はとんでもなく膨大だ。僕の実家がすっぽり入るような大きな部屋は三階まで吹き抜けで、壁は全て本棚が作りつけられており、上の階には足場となる廊下がわたされている。二階の部屋も背の高い書棚がいくつも並んでいて、中央にはどっしりとした樫の机とふかふかの椅子が何脚かあった。


 机を挟んで向かい合えば、気分はすっかりいつもの捜査会議である。普通に椅子に座ると互いの顔もろくに見えないため、椅子にクッションをいくつも敷いてかさ増ししているのがなんとも格好がつかないが。


「さて、まず互いの情報を摺り合わせよう」

「はい。では基本情報から。この少年の名はケイン・グローリアというようですね」

「この少女はディアナ・グレイス・グローリア、だな」

「ええ。ケインとディアナは義姉弟で、ケインが養子としてこのグローリア家に連れて来られたのは三日前のことです。若旦那……ケインを連れてきたディアナの父、ハンス・グローリアは昨日の朝、皇都へ出発したとのこと。この城はグローリア家の領地にある本邸ですが、ハンスは一年のほとんどを皇都フローリンにある屋敷で過ごしているそうです。ケインが養子となった理由は、良くわからなかったのですが……」


 残念ながら、この世界で紙は貴重品らしく、メモ帳のようなものは見当たらなかった。そのため情報は全て頭に叩き込むしかなかったのだが、もともとメモをとらないのが公安だ。慣れのおかげでなんとかなった。


「それはこちらで突き止めた。どうもこの世界、魔法というものがあるらしい」

「えっ!? ……もしかしたらと思ってましたが、本当にファンタジー世界なんですね……」

「ああ。ケインはグローリア家の親戚だが、魔力が非常に高いことから養子に選ばれたようだ。ディアナは一人娘だが、婿をとらせて跡継ぎにするつもりはないようだな。なんでも、同じ年頃の皇子がいるらしい。恐らくそいつに嫁がせる腹づもりだろう」

「なるほど、それならこの家の跡継ぎが別に必要ですね。納得しました」

「昨夜ディアナとケインは、裏庭の池のほとりで手を繋いで寝入っていたのを、見回りの兵士が発見してそれぞれ部屋に運ばれたようだ。ふたりが池で何をしていたのかは不明だな。ディアナは突然できた弟に戸惑ってはいたようだが、魔力が高いという説明を受けてから興味を示していたらしい。ディアナもまた魔力が高いというから、魔法の話でもしたかったのかもしれないな」

「話を聞く限り、ディアナはずっとひとりでこの城にいたようですしね……。遊び相手ができて嬉しかったのかも知れません」


 できたばかりの弟に城館を案内しつつ、話し込んでいて一緒にうたた寝をしてしまったのだろう。微笑ましい限りだ。大人としては、風邪を引いてしまうから気をつけてほしいところだが。


「ともあれ、ケインがここに連れてこられたばかりというのは幸いでした。人の名前など訊ねてもそう失礼にはならないでしょうから」

 一度自己紹介されていたとしても、幼い子どものことだ。もう一度教えてほしいと頼めば無碍にされることもない。


「ディアナの母も既に亡くなっているらしいが、使用人がいるとはいえ幼い娘を置いてきぼりとは……。理解しがたいな」

「まったくですね。価値観も違うでしょうから一概には言えませんが、僕らの基準で言えば立派なネグレクトですよ。ご当主は領主としてもあまり評判がいいようにも思えませんでしたし……」

「そうなのか? 情報の出所はどこだ」

「庭師のジャックさんです。最近徴税が厳しくなったようで、年貢が増えたとぼやいていました。しかも、数年前に奥様が亡くなられてすぐに、皇都で愛人を囲って派手に生活するようになったそうです。もともとご当主は入り婿なんですが……」

「お目付役がいなくなった婿がねが、これ幸いと放蕩に精を出し始めたか。呆れた話だ。子どもを放ってすることではないぞ」


 どうやら大神警視の中ではすっかりと、この家の当主はダメ親父のろくでなしと認識されているようだ。まあ、幼い子どもを年がら年中ほったらかし、迎えた養子も連れてきた翌日に放置して首都に戻っているのだから、その評価は間違っていないだろう。


「まあいい。近くに居ない人間のことは放っておこう。次にこの家のことだな」

「はい。グローリア辺境伯家ですね」

「ああ。これを見てくれ」


 言って、大神警視は机の隅に積み上げていた本の山のうち、大判の本を中央に寄せて広げた。地理の本のようで、手書きの地図が描かれている。驚くべきことに、地名は僕にも読めた。半ば予想はしていたが、異世界のはずなのに、現代英語で書かれていたのだ。


「もしやとは思ってましたが……まさか……」

「ほとんどの本が英語で書かれていて、しかも現代英語だ。古英語ですらない」

「中世ヨーロッパ風の異世界のはずじゃ……? ていうか、中世なら公文書はラテン語とかでは?」


 いったいどういう世界なのだと頭を抱えたかったが、しかし驚くにはまだ早かった。


「この一帯がガロリア皇国。皇国というだけあって広いな。グローリア辺境伯領はこのあたり。辺境伯というから隣国と接しているのかと思ったが、どうやらそうでもないらしい。領土の北方は魔獣が跋扈する土地で、魔獣が溢れて皇国に入り込まないよう押しとどめるのが役目であるようだ」

「なるほど。……ん? ガロリア皇国?」


 ガロリア……あれ、そういえば、この名前、聞いたことがあるぞ。それだけじゃない。ディアナとケインもだ。グローリア辺境伯領……!

 なぜすぐ思い出せなかったんだ!


「け、警視! 恐らくここは、異世界は異世界でも、ゲームの中の世界です……!」

「何? どういうことだ」

「え、ええ。異世界ものについては説明しましたよね? そのなかの一形態になんらかのゲームや小説の世界を舞台に、物語の登場人物に転生したり憑依したりするというものがあります。恐らく、この世界は乙女ゲームの……、『皇国のレガリア』の世界です!」


 ――皇国のレガリア。


 妹の二葉がはまっている乙女ゲームのタイトルだ。

 攻略対象五人それぞれにノーマル、ハッピー、バッドエンドと三種類ずつ、更にはハーレムルートが用意されており、ルート分岐が多くその分スチルも大量。それらすべて回収するのだと息巻いて、妹は一年近くこのゲームをリビングでやりこんでいた。グッズがどうしても欲しいのだとねだられて、お小遣いの前借りに応じてやったこともある。

 それほど二葉がはまるだけあって、下は小学生から、上は社会人のお姉さんまでと大変な人気のゲームで、アニメ化舞台化もしていたはずだ。


 ここがそのゲームの世界ならば、言語の謎にもある程度説明がつく。あのゲームはアイコンや作中に出てくる書類をはじめとした文書は英語で書かれていたのだ。もちろん英文だけでなく、日本語訳も表記される仕様になっていた。


「皇国のレガリア?」


 大神警視はゲームタイトルを口にすると、顎に左手を添えて数秒何か思い出そうとしているようだった。大神警視は今は一人暮らしだから、乙女ゲームに触れる機会はないだろう。しかし公安に配属されるものは記憶力が鍛えられるものだから、どこかでその名を目にして、覚えていたのかもしれない。

 やがて、警視は難しい顔で言った。


「……その名は見た覚えがある。百目木真莉愛が妙な儀式をしていた祭壇の上に、そのゲームのパッケージがあった」

「えっ!? た、確かですか!?」


 祭壇の上に、ゲームのパッケージ?

 いや、確かにいろんなものがごちゃごちゃ置いてあったが、大きな水晶とかマリア像だとかが置いてあったのくらいしか覚えていない。それどころではなかったので、祭壇の上なんてちゃんと見ていなかったのだ。

 しかし一瞬眼に入っただけのものでも記憶するのが優秀なスパイというものだ。今でこそ警視庁の公安一課にいるが、もともと大神警視は外事で諜報員まがいの仕事もしていたと聞く。その当時のことは僕は詳しく知らないが、この上司の記憶力がずば抜けていることはことは折々に思い知らされていた。


「皇国のレガリアというタイトルだったのは間違いない。だが、そうなると……。百目木は最初からこの世界に来たがっていたということか?」

「……そうかもしれませんね。逆ハー作るとか言ってましたし」

「逆ハー?」

「ハーレムの逆で、女性が複数の男性を侍らせることです。皇国のレガリアにはハーレムルートもありましたから。妹がやっていたのを横で見てたので、大まかなことは覚えています。失礼ですが、警視は乙女ゲームについては?」

「攻略対象の男性キャラを、主人公の視点で会話などの選択肢で攻略していくものだというくらいだな」

「おおむねそのようなものです。皇国のレガリアの場合、戦闘もあるので、会話の選択だけでなく戦闘の勝敗も結果に影響してくるのですが、そこは割愛しましょう。物語の大筋を説明します」


 書斎の机の引き出しに、便せんと羽ペンとインク壺があったので、それらを活用させて貰うことにする。紙の質の問題か、はたまた羽ペンという書きにくい筆記具のせいか、とても扱いにくい。

 できるだけ早急にもっといい筆記具をさがさねば、と心に記しつつ、ヒロインと攻略対象五人、それからライバルキャラたちの名前を書いていった。


「主人公はヒロインのマリアベル・ランドン。ランドン男爵家の庶子でしたが、魔力が膨大であると判明したために本家に迎えられました。物語はマリアベルが男爵家に迎え入れられ、魔法学園に入学するところから始まります。この国では魔力持ちはほとんど貴族なので、魔法学園は貴族の子女が通うものです。希に魔力を持って生まれた平民も入学を義務づけられていますが、学内での扱いは悪いです」


 ここで、大神警視は何か言いたそうな顔になったが、目線で説明を促してきた。疑問点はあとでまとめて、ということだろう。


「攻略対象五人ともこの学園で出会います。皇太子のクリストファー、皇国騎士団長子息のグランヴィル、大神官子息のユリウス、平民ながら大商会の子息であるエドガー。……辺境伯爵家長男のケイン……。この子ですね。ライバルキャラはそれぞれの攻略対象者と近い位置に居る貴族令嬢たちなのですが、ほとんどのルートでラスボス的立ち位置の悪役として登場するのが、ディアナ・グレイス・グローリア……。皇太子の婚約者で、ケインの義姉にあたるディアナは非常に気位が高く嫉妬深い面があり、マリアベルの行動を逐一邪魔してきます。学園の卒業時までにマリアベルが皇太子かケインとくっつくと、皇太子との婚約は破棄され、義弟によって悪事を暴かれて辺境伯爵家の田舎町にある修道院に幽閉されるのですが……」

「が?」

「ディアナが修道院に入れられる場合、彼女は修道院を脱走し、北の魔獣達を従えて魔獣の女王として皇国に侵攻してくるのです」

「なるほど、それを撃退するのがクライマックスというわけか」

「はい。他のルートはあまり記憶にないのですが、確かライバルキャラが別に居ても、裏で糸を引いているのはディアナというのがほとんどなんですよ」


 さすがに忙しい仕事の合間に、横で見ていただけでは全ルートの内容まで把握できていない。皇太子ルートとケインルートは妹のお気に入りだったから、設定や裏話などもよく語られたけれども。


「ディアナは何故そうもマリアベルを憎んでいるんだ? 婚約者を奪われるルートならまあ理解できるんだが」

「妹が言うには、嫉妬だそうです。先日発売されたファンディスクで判明したことですが、ディアナは幼少期から非常に孤独な環境で育ってきており、周囲の愛に飢えていました。どんなに努力を重ねて立派な淑女になっても得られなかったものを、マリアベルは天性の天真爛漫さであっさり獲得していく。それが憎たらしく、許せなかったのでしょうね」


 ディアナの心情はファンディスクではじめて明かされることで、それまで徹底的に悪辣な悪女として描かれていた彼女視点のファンディスクはかなりファンの心を抉ったらしい。ディアナ視点で見たマリアベルと攻略対象者たちの無意識の言動は、実にディアナの心を抉り、踏みつけにするものであったそうだ。


 ……とはいえ、そのファンディスクは四日前に発売され、作戦前の一時帰宅をした僕に妹が興奮気味に内容を語ってくれたのを聞いただけで、実際どういうものだったかは見ていないのだが。

 一通りの説明を終えたところで、大神警視は大きく溜息を吐いた。


「……つっこみたいところが山ほどあるのだが」

「はい」

「食事の質や、その……衛生環境を見た限り、中世後期から近世ヨーロッパがモデルの世界なのは間違いないだろう。なのに学校だと? 女子が教育を受ける機会があると? 魔法学校を卒業した女子はどうなるんだ、就職ができるのか? 平民も魔力があれば学園に通うのが義務だと言うが、その彼らは文字の読み書きはできるのか? 識字率はどうなっている?」

「そう言われてみれば、平民は授業でも成績が悪かったですね……。女子の卒業後の進路は描かれていませんでしたが、マリアベルは物語の終盤で聖属性魔法に目覚めて聖女として祭り上げられて、攻略対象の誰かと結婚してハッピーエンド。バッドエンドならラスボスに敗れて死ぬ、という流れでした。就職するというエンドはなかったような……」


 ノーマルエンドの場合は、皇国の聖女として家族や友人とともに末永く幸せに暮らしました、というエピローグだったはずだ。


「それに、ハーレムルートというが、聞けば攻略対象者はほとんど将来国の要職につきそうなメンバーばかりだろうに……。それをひとりの女が侍らすだと? 聖女ということだが、結婚は可能なのか? 可能だとして、重婚はできまいに……。大丈夫なのか、この国は……」

「心から同意しますが、まあ、所詮ゲームですので……。そこは真剣に突っ込むだけ野暮といいますか……」


 正直僕もハーレムルートを妹がやっているときに同じ事を思ったのだけど、言ったら妹から情緒がないだのなんだのと怒られたので、それ以来口にしないようにしていた。

 創作世界のあれこれにいちいち突っ込んでいても仕方がないのである。


「まあ、そうだな……。言っても仕方がないことは放っておこう。問題は我々が今後どう動くべきか、だが……。君、あの女もこの世界に居ると思うか?」

「我々がこうしてこの場に居る以上、あり得ないことではないかと」

「では、居ると仮定して……」


 ちら、と群青色の瞳が紙面をなぞる。視線が止まった先にある名はヒロインのものだ。


「まあ、逆ハー作るんならきっと主人公に入り込んでいるでしょうね」

「……哀れな」


 僕の断言に、大神警視は机の上に肘を立て、両手で頭を抱えた。


「今この時も、何も知らない幼子が、あのような女に身体を乗っ取られているかもしれないというのか」

「そうなりますよね……」


 そう考えると本当に、マリアベル嬢が哀れだ。なんせその女、マリアベル嬢が十六歳になったら逆ハーレムを作る気まんまんなのである。


「なんとかして接触できないだろうか」

「マリアベルにですか?」

「彼女が皇都にいるのなら、捜せるのではないか?」

「いえ、物語が始まるのはマリアベルが男爵家に迎え入れられたあとで、その前どこに住んでいたかは不明です。平民として過ごしていたのは間違いないですが……」

「可能性が高いのは皇都か、男爵領のどちらかだろうな……。どちらも遠いな」


 地図で見る限り、グローリア辺境伯領は広大で、皇都は遠い。ランドン男爵領は皇都から南に下り、海沿いに位置する小さな領だ。皇国の北と南と更に遠かった。

 せめてランドン男爵がグローリア辺境伯の寄り子……領土を貸与している家臣であれば、何かと理由をつけて子ども共々呼び出すなどできたかもしれないが、この距離を見るにそれはないだろう。


「恐らく社交の場にも出てこないでしょうし、マリアベルに会うのは、物語が始まる十三歳にならないと難しいでしょうね」

「……そうだな」


 百目木に憑依されているかもしれないマリアベルのことは心配だが、あの女も憑依した身体をむやみに傷つけるような真似はしないだろう。元の身体に戻るにも、百目木が最大の手がかりであるのは間違いないが、徒手空拳でどうにかなるとも思えない。

 あの女と対面するにも、それ相応の準備が必要であろう。


 その最たるものが――情報である。

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