第3話 神はペドを許さない。

 いやね、本当に勘弁してくださいよ。そりゃ、同じ男としてはわかるよ? 一部はね。でもさ、いくらなんでもそんな世界あると思うの? 歪みがぱないわぁ。


『できますか? できますよね? ロリとハーレムエッチ!』


「無理です。そもそも、精神的にも肉体的にも成長してない娘と恋愛になりますか?」


『いや、だから愛だってば! とにかく、俺はロリとヤっても合法の世界ならどんな世界でもいいんだ! だから頼むよ神様! ロリハーレム世界へ俺を転生させてくれよ!』


 はぁ、久々に【当たり】かと思ったら大ハズレじゃないか。てか、ロリコンが悪いとは言わないよ、そりゃ相手は若い子の方が良いよね。たださぁ、年齢差だけのロリコンと精神年齢含むロリコンは別枠だよね?


 かたや、二十歳でかたや十歳。かたや四十でかたや二十歳とじゃ、マジで意味違うから。前者は犯罪というか、成り立たないが後者は有りだろう。


「いえね、ですからハーレムを作れる世界というなら直ぐに案内しますが、そこに幼気な娘と性交を含むとなると、貴族とか特別階級でもない限りは無理かと……」


 そもそも、覚えとらんっつうの。転生時の記憶持ち越しは俺ら神にも無理だ。権限どうこうじゃなくて、そもそも記憶媒体が違うんだから無理に決まってる。


『じゃあさ、その特別階級に産まれさせてくれよ! な? マジ頼むよ神様。俺死んだの三十二じゃん? つまり、童貞で三十二まで、これ魔法使いになれるレベルでしょ? いや、賢者レベルもありっしょ! 頼むよ! 操を守ってここに来たんだからさ』


 いや、それ単に相手が居なかっただけだよな? むしろ、エロゲーとかアニメとかに全力注いで二次元ヨメ沢山居たよな? しかも、不摂生がたたって、糖尿で合併起こして死んでるじゃねぇか。


 どこにそんな大層な理由があるよ? その満ち溢れる『やりきった感』なに? やめてくれる。もう気配だけでどや顔が見えるわ。


 まだね、ハーレム有りの世界てだけなら沢山ある。というか、コイツの来た世界の他国にもあるんだが。まぁ、男の夢は世界共通なんだろう。


 さて、どこの世界に飛ばしてくれようか……とりあえずどや顔の気配がムカつくから……。


 あ、良い世界あるじゃん。たしか、小人族の民族がある世界! まぁ、その小人族はかなり血気盛んでヤバイとか他の神が言ってたな。うん、そこに飛ばしてやろう。コイツも本望だろう。


 ま、例え男に再転生出来たとしても同族の女の子を落とせるとは思えないし。たとえ記憶持ち越しが出来たとしても、ね。


 なんせ、小人族では『あそこが大きいと同族女子から敬遠される』理由はもちろん、サイズが合わないから、だ。


 ちなみに、小人族は精通が早いから成長しきる前に適齢の女子に喰われる(肉体的意味で)、でなにがヤバイって?


 子をなした場合男は直ぐに、食料になるトロールの餌にされる。その際、もしトロールを倒せればハーレムルート。ま、成功率はお察しだが。


 マジでその映像をドキュメンタリーで観たときは引いた。てか、ドキュメンタリー作った神もどうかと思うが、それを共有ファイルに入れて流すなよ……まぁ、あの神もかなり疲れてたからなぁ。


 壊れたくもなるか。


 よし、ここに決めた! 俺グッジョブ!


「わかった。良いだろうキミを小人族に転生させよう。もちろん、頑張り次第でハーレムも可能だ」


『小人族! マジでっ! それって楽園じゃん! しかもハーレム有り? ひゃっほー! 神様最高! マジで神!!!!』


 そのままハイテンションで転生していったのを見送り一息つく。


「はぁ。とりあえず昼休憩しよう。あぁ、今日の日替わり定食は何かなぁ……さっぱりしたのが良いなぁ」

 こうして、彼は後味の悪さを忘れるのだ。午後からの闘いに備えて。

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