第2話 転移先が悪すぎた!!

「…な、なんでこうなったぁぁぁぁぁぁ!!!」

それは遡ること数分前……


龍也は人族のパーティーと交戦をしていたのは前回話しただろう。その時龍也は転移魔法を使用しその場から転移した。ここまでは良かったのだが、今度は転移した場所が悪かった。そう、龍也は転移する時に場所を指定していなかったのだ。そうなると転移先はランダムになるのだが、龍也本人もその事に気付いていない。そして転移が完了したすぐに龍也は妙な感覚に陥る。そのすぐ龍也は状況を理解することになる。

「……あぁ、なるほどな」

龍也は理解した。自分自身が落下していることに。さぁ聡明な読者諸君君達ならもう分かるかな?そう、君達の想像通りだ。龍也は"空中"に転移したのだ。普通なら常識的に考えて、"地上に転移する"と錯覚するだろう。だがそうは行かない。なぜなら、ここは"異世界"だ。異世界に地球の一般常識…願望が通じるはずもなく、そして転移先が"地上"ではなく"空中"になるのも、ここが"異世界"だと言う証拠だ。

「なるほど…これが不条理ってやつかぁぁぁぁぁぁ!!!って言うかどうすればいいんだぁぁぁ!!!(# ゚Д゚) /」

……ここまで来ればもう傑作である。龍也は自分が古龍である事を忘れているらしい。そしてこのまま落下したら死ぬと思っているらしいが、龍也のHPは63万を超えているのでそう簡単に死ぬはずがないのだ。要するに"死なないからそのまま落ちろ"と言う事だ。まぁ飛んでくれてもいいのだが、羽を忘れた龍也はただの古龍に過ぎないのである。

と、話している間に龍也は地面に落下した。

「……っ嗚呼、背中クッソ痛てぇ。まずなんで空中に転移したんだよ…ふざけるなよマジで。」

『嗚呼、どうしてこうなった…』

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凄腕エージェントが異世界に召喚されたのだが、場所が最悪すぎた!! 露露 @Roro_En

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