高杉晋作「賠償金の請求は、幕府にしてね。長州は、幕府の命令に従っただけですから(ニヤリ)」

(2021年5月2日 第12回「栄一の旅立ち」視聴後)


 尾高長七郎の説得シーン、最高でしたね。

 最高レベルの剣豪である尾高長七郎が、最前線で攘夷活動をしているが故に、今までのような攘夷活動は「無駄死に」だと悟るに至る。

 切ないです。

 薩摩・長州の対外国戦を、「立派に戦った」と信じている人達への説得。

 困難だったでしょうに。

 あそこで長七郎が失笑するのは、薩摩は城下町・砲台が壊滅状態での辛うじて引き分け、長州は完全敗北だったところを、高杉晋作のウルトラ交渉力で幕府に責任転嫁して幕引き。という、どこも立派じゃない「攘夷の大敗北」だったからです。今回の大河ドラマでは、地図上で薩摩・長州を焼いて軽く流していましたけど、「武力での攘夷は不可能だった」と攘夷派は思い知った重大イベントです。

 ハッキリと大負けした訳ですから、朝廷も攘夷派より現実的な幕府に傾きます。

 だから計画を中止するように説得に来たのに、同志の中で一番頭の良い人が「立派に戦った」とか言い出すから、そら失笑の一つも出ますがな(笑)

 幸い、説得は成功し、後世の日本経済を急成長させる渋沢栄一が、テロリストの道から脱退した訳です。


 その意味で、尾高長七郎は、日本の恩人です。





 今回は、これまでにいたしとうございます。

 アテブレーべ、オブリガード。




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る