02話.[そこからが本番]

 土曜日、一輝と一緒に高校の校門前までやって来た。


「やあ」

「早いですね、まだ予定の時間よりも30分ぐらい早いんですけどね」

「自分の性格的にこれぐらいに着いていないと不安になるんだよ、だからってそれを押し付けるわけではないから安心してね」


 今日の目的は一輝にお礼をすること。

 そこに大城先輩は関係ないし、そもそも気分を悪くさせたのは私なんだから。

 だから今日はふたりが歩いている少し後ろを歩いて付いて行けばいいと思う。

 その後は一輝と……、そこからが本番だから。


「難しい顔をしてどうしたの?」

「あ、今日はよろしくお願いします」

「うん、よろしくっ」


 察してもらおうとするのはあれだからと言っておいた。

 ふたりも納得してくれて、私の理想通りの展開となって。


「須田君はどこか行きたいところでもあるの? 元々約束していたんだよね?」

「特にないですよ、適当に歩いて回ろうということだったので」

「そっか、それじゃあそうして見て回ろうか」


 うーん、一輝が敬語を使っていることが凄く違和感。

 いや、年上にはきちんと敬語を使える子ではあるんだけど、その相手が先輩だと何故かおかしく感じるんだよね。

 あと、やたらと喋りたがりというか、やっぱり仲良くしたいのかもしれない。


「お、この服、須田君に似合うんじゃない?」

「俺はそんな派手なの好みじゃありませんよ」

「落ち着いた感じがいいのか、ふむ……」


 私みたいな人間にも優しくしてくれるから確かにそうかもしれない。

 春海も元気なだけで派手というわけではないから違和感もない。

 本人も別に髪を染めているとかではないわけだし、間違っていないかもね。


「てか、どうして服屋なんかに来ているんですか」

「どうしてって、須田君が見ていたからだけど」

「それでわざわざ寄らなくていいんですよ、大体、先輩は優にお詫びをしたくて来ているんですよね?」


 ただ、こうして余計なことを言ってしまうのはマイナス点かも。

 いいんだ、そんなことをしてほしくて今日集まっているわけではない。

 先輩は「それはそうなんだけどさ」と言ってこちらを見てきた。

 にこっといい笑みを浮かべて「榊間さんはどこか行きたいところってある?」と聞いてくる。


「駅前にできたペットショップ……とかですかね」

「いいね、ここから近いし行ってみようか」


 なにかを見ておけば手持ち無沙汰感には襲われない。

 このままふたりを追っていていいのかという気持ちにもならない。

 新しくできたということもあって、店内にはそこそこのお客さんがいた。

 とはいえ、動物を買って帰る、なんて人は稀有で、ほとんど見ているだけの人だ。

 なんにもなくても、買う気がなくても来てしまうぐらいの魅力を放っている動物たちを見ていたら少し安心できた。


「榊間さんは猫が好きなの? 俺は犬派だけど」

「はい、どちらかと言えば猫が好きですね。ただ、ワンちゃんも可愛いのでどちらも家族に迎えたいという考えはありますけど」

「どうでもいいかもしれないけどさ、俺の家には柴犬がいてね」

「柴犬は可愛いですよね、あのくるりとなっている尻尾とか」

「はは、そうだね、あとは目とかが好きかな」


 自分の意思で近づいて来てくれたら嬉しいだろうな。

 大きくなったらお世話が大変だからということで飼えたことはないけど。

 ただまあ、命を預かるということだからそう簡単には決断できないよなあと。

 だって、自分のことでさえたまに疎かになることもあるぐらいだし。


「そういえばさ」

「はい?」

「本命の子って、須田君?」

「「ぶふっ!? な、なに言っているんですかっ」

「おお、ナイスシンクロ」


 幼馴染だからっていつまでも仲良く、なんていれるわけがない。

 でも、彼はこうして赤ちゃんの頃から一緒にいてくれている。

 それでも、彼が優しいからそうしてくれているだけだという考えしかない。

 お互いの母同士に変に関わりがあったせいで少し縛ることになってしまったのは申し訳ないとしか言いようがなかった。


「俺と優は幼馴染というだけですよ」

「幼馴染なんだ、だからふたりの距離が近い感じがするのかな?」

「まあ、仲がいいのは確かですからね」


 一輝はすごいな、もう落ち着いて話すことができている。

 大袈裟に否定するわけではなく認めるところは認めて、私もこれぐらい大人な対応ができるようになりたい。


「だからって一緒に帰るわけじゃないんだね」

「そうですね、毎日は難しいですね」

「でも、よく見ておいた方がいいと思うよ、違う男子に取られちゃうかもしれないよ?」

「優がそいつのことを好きなら構いませんよ、もし違ったら止めますけどね」


 本当になんなのだろうか彼は。

 どうでもいいという風に対応するわけじゃない。

 私が○○ならって認めてくれるし、私が危ないことに巻き込まれていたりしたら助けようとしてくれるような感じがあるし。

 幸い、そういうことがいいまでなかったから見ることは叶わなかったものの、うん、彼なら動いてくれるって考えてしまう自分がいる。


「つか、先輩はどういうつもりなんですか? いきなりお茶に誘ったりして」

「俺、逃げられたりするのが好きじゃないんだよ、こっちがなにか悪いことをしたのならともかくね」


 うっ……、言葉全てがこちらの色々な部分に突き刺さったぞ……。


「この前なんて信じられないとか言って榊間さんが帰っちゃったからさ」

「そりゃそうですよ、いきなり誘うとか不自然ですからね。ほら、年下に近づかなければならないぐらい異性と縁がないというわけではないじゃないですか」

「異性が来てくれるからって自分から近づいたら駄目なの?」

「駄目とは言っていませんよ、ただ、なにか裏がありそうで気になるんです」


 私からのやつを翌日だったとはいえ受け取ろうとしたのもおかしい。

 普通は怖くて無理だろう、その人間がどういう人間なのかもわかっていない状態で手作りの物を受け取ろうとするなんて。

 あとはお詫びがしたいというやつ、これもおかしい。

 多分、これが最初で最後のチャンスなのかもしれない。

 今日なにか選択肢選びを失敗したらもう行かないからな、近づいて来るなよと言われている感じが凄くする。


「なにも悪いことは考えていないよ」

「それならいいんですけどね」

「うん、とりあえずここを出ようか、喋るだけなら他のところでいいわけだし」


 私たちは広場にやってきた。

 適度にベンチなどが設置されており座ることができる。

 少し歩いていたのもあって座ったら楽になった。


「優、ほら」

「ありがとう」


 キャップを開けて少し飲ませてもらう。

 これから歩くことも考慮してか小さいボトルで。

 ……こういうさり気なさがいいよなあ。


「榊間さん、なにか食べたい物ってない? あ、いや、安直なんだけどさ、これぐらいしか考えつかなくて」

「いいですよ、私の方があなたに……」

「あ、たこ焼きでもいい?」

「だから私には別に――」

「買ってくるねっ」


 苦手だ、私の話なんてどうでもいい感じに見える。

 まあ、面倒くさいからたこ焼きを買って終わらせたいというところだろう。

 それでいい、そもそも先輩と付き合うのは大変すぎるわけだし。


「お待たせ」

「先輩、俺にはないんですか?」

「ふたりで半分ずつ食べてよ」

「ありがとうございます」


 食べないとそれはそれで悪いからひとつだけ食べさせてもらった。


「それだけでいいの?」

「すみません、あまりお腹が減っていなくて」

「いいよ、俺が無理やり買ってきたようなものだから」


 一輝は凄く嬉しそうにたこ焼きを頬張っていた。

 ソースを口に横につけていて子どもみたい。


「一輝、じっとしてて」

「ん? ふぁ……」


 鞄の中に意味もなくウェットティッシュを入れておいて良かった。

 もちろん、意図的にではなく面倒くさくて出していなかっただけだけど、こうして役に立ってくれたんだからいい方向に捉えておけばいい。


「ごほごほっ」

「大丈夫? ほら、これ飲んでよ」


 先程くれたボトルを渡しておく。

 口をつけてしまったものの、浮かして飲んでくれればそれで……。

 気になるのか少しだけそれを見つめていた……かもしれない彼だったけど、少ししてから飲んでくれた、それどころから全て飲み干していた。


「はぁ……、詰まって死ぬかと思った」

「気をつけないとだめだよ」

「そうだな……」


 約5分ぐらい休憩してからまた色々なところを見るために歩き始めた。

 一輝と先輩はとても楽しそうに会話をしながら歩いていて。


「ふぅ、ちょっと疲れたなあ」

「そうですねー」

「俺は目的も達成できたし、ここら辺で終わりでもいいけど」

「俺もそれでいいですよ」


 先輩の方から言うのは自然かもしれない。

 一輝とだけならともかくとして、ここには私もいるんだから。

 

「榊間さんはどう?」

「あ、ふたりがそう言うなら……」

「よし、じゃあ今日はここまでにしよう、楽しかった」

「「ありがとうございました」」


 こっちとしても先輩がいると少し落ち着かなかったからこの提案は助かる。

 先輩が細い道路の方に曲がって見えなくなってからはぁとひと息ついた。


「疲れたか?」

「うん、ちょっとね……」

「飲食店にでも行くか、食べつつ休めるだろ?」

「うん、行こ」


 歩き出そうとしたら手を掴まれて強制的に戻される。

 彼は柔らかい表情を浮かべながら「約束だろ?」と言った。

 そこからは付いていくだけで精一杯だった。

 一輝と手を繋いだことぐらい何度もあるのになんでこんな恥ずかしいのか。


「どうせならこっちだな」

「え、なんで……?」

「んー、やっぱりおかしいか?」

「対面でいいと思うけど……」

「だな、移動するわ」


 と、とりあえず、お昼だからあまり重くない料理を頼んでおいた。

 彼はあれだけたこ焼きを食べていたというのに、全く気にせずにステーキセットを注文して完食と。

 やっぱり男の子だなって、それでもまだ余裕そうにしているし。


「今日出かけられて良かった、最近は優とあんまり行けてなかったからな」

「一緒にいるけどね」

「それでもこうして休日に遊びに行くのは楽しいからな」


 ただいられるだけで楽しい。

 食事をしたというだけなのに嬉しい……気がする。

 それは間違いなく一輝が相手だからとしか言いようがなく。


「出るか」

「そうだね、食べ終えたのにいるのは申し訳ないから」


 お金を出そうとしたら一輝が払ってしまった。

 それならばと渡そうとしたら「今日付き合ってもらっているお礼だ」と言われてしまい……。


「今日は私がお礼をする日でしょ?」

「そうだったか?」

「そうだよ、だから――あ……」

「行こうぜ、まだまだ付き合ってもらうからな」


 してもらってばかりなのが嫌だからああ言ったのにって少し複雑さがそこにあった。




「ふぅ、流石に疲れたな……」

「うん、でも、楽しかった」

「はは、俺もだ、それでもここらへんで帰るとするか」


 手を繋いで歩くことにもなんとか慣れた頃だったんだけど、私も疲れたからそろそろ家に帰りたかったから助かった。


「やっぱり優といると楽しいわ」

「私も一輝といるの楽しいよ、だからこそ……あんまり私のことばかりじゃなくて自分のしたいことを優先してほしいんだけど」

「十分自分のしたいことを優先しているからな、そう言われてもな」


 やだ……、自意識過剰な発言になってしまった。

 恥ずかしい、恥ずかしいのに手を握られていることもあって逃げられない。


「今日はありがとうっ、それじゃあねっ」

「待て待て、そっちで休むわ」

「な、なんで?」

「なんでってそりゃ、誰かといた方が休めるからだ」


 疲れていても休日に寝ることだけはしたくないらしい。

 で、ひとりでいると間違いなく寝てしまうということでこっちに来るそうだ。


「やべえなあここ……」

「失礼だね……」

「違う、床に転んでいると寝そうになる」


 それなら私の部屋に行きたいとか言わなければ良かったのに。

 リビングの床になら寝転ぼうだなんて考えなかっただろうから。

 そう言ってみてもだめだった、あんなことを言っておきながら寝る気が満々で止まらなさそうだった。


「もう、なにも掛けないで寝たら風邪引いちゃうよ」

「おう……」

「まったく、一輝も私がいないとだ――わあ!?」

「優が側にいれば十分暖かいからいい、おやすみ」


 ちょ、近っ、と狼狽えるもののどうにもなってはくれず。

 ブランケットを間に無理やり詰め込んでたった数ミリの距離は稼げたけど、こっちをがっちりと掴んでいる手のせいであまり意味もない。

 そしてあっという間に寝息を立て始め、つまり眠気に負けてしまった彼は呑気な寝顔をこちらに晒していた。


「どーん! お母さんの帰宅だあ!」

「あ゛」

「ん? え」


 母の性格を考えておくべきだった。

 部屋に一輝を入れた時点でもうこうなることが確定してしまっていたのだ。


「なんか可愛いね」

「はぁ、ノックぐらいしてよ」

「まあまあ、あんまり喋ると一輝くんが起きちゃうからご飯を作っておくね」

「うん、いつもありがとう」

「へへ、どういたしましてー」


 結局、楽しんでばかりで一輝のためになにもしてあげられなかった。

 それどころか色々な物を買ってもらってしまって、申し訳無さしかない。


「わがまま言ってよ……」


 これじゃあ対等とはとてもじゃないけど言うことができない。

 でも、私が返そうとして彼といればいるほど、彼の時間を奪ってしまうということに繋がるから難しかった。

 母がご飯ができたことを知らせに来たタイミングで彼を起こして下に移動する。


「お、すごいなこれ」

「でしょ? 一輝くんがいるから頑張って作ったんだよ」

「今度は優にも作ってもらいたいな」

「いやいや、私の作ったやつの方が美味しいからっ」

「別に比べたいわけじゃない」


 なんか家族が増えたような気持ちになる。

 母が許可しているからだけど、敬語じゃないからなおさらそう。

 とりあえず冷めない内にということで食べることになった。

 母はその間も私の方が上手く作れると言い続けていた。


「美味しかったぜ」

「やったっ」

「でも、娘と張り合おうとするのはどうなんだ?」

「いつだって勝負だよっ、相手が例え娘であったとしてもねっ」


 母は「いつから主婦をやっていると思っているの!」と口にしこちらに指を向けてきた、負けでいいからと言っても納得いかないといった感じだった。


「葉月さんがうるさいから俺の家に行こうぜ」

「えっ!? な、なんでそうなるの?」

「今日は優の時間を貰う約束だろ? ほら来い」


 彼の家に行ったらまずソファに座らされた。

 そこからはお菓子を与えられ、飲み物を与えられ。


「正子さんたち遅くない?」

「ああ、最近はこれぐらいの時間には帰ってこられないみたいなんだ、だからこれから毎日付き合ってくれ」

「それはいいけど、その場合は私の家にしてよ?」

「おう」


 ちょっと汗もかいたしお風呂に入りたい。

 でも、帰ろうとすると多分彼は止めてくる。


「お風呂入ってきてもいい?」

「後でいいだろ」

「いや、一輝の家で」

「あ、それなら溜めるか」


 変に恥ずかしがるから恥ずかしくなるのだ。

 ここでお風呂に入ることだって初めてではないんだから気にするなっ。

 別に複数の異性の家でこんなことをしているわけではないのだからっ。


「優――」

「ひゃっ、さ、さすがにそれは無理だよっ」

「どうしたんだ? 着替え、ここに置いておくぞ」


 ……入ってくると考えた自分を殴りたい。

 とりあえず綺麗に洗ってから洗面所に戻ってきた。

 タオルで拭いて、一輝の服を着て。


「大きいな……」


 あとは物凄く気恥ずかしい。

 リビングに戻ったらまた寝そうになっていたから起こす。


「出てきたのか……」

「一輝も行ってきなよ、私は向こうに帰るからさ」

「馬鹿か、服を貸したんだから帰すわけがないだろ」

「え、泊まれってこと?」

「どうやらまだまだ帰ってくる気配がないし、風呂を貸してやったんだ、まだまだ付き合ってもらうぞ」


 彼は適当に歩きつつ「部屋に行っててくれ」と言ってリビングから出ていった。

 現在では家主の彼がいないのにリビングにいるのは申し訳ないから彼の部屋で待たせてもらうことにする。


「ちょっと転ばせてもらお」


 はぁ、柔らかい、あと気持ちがいい。

 このまま寝転んでいたらまず間違いなく数分後には夢の世界へと旅立つ自信がある。

 ……今日は私にとって優しすぎた。

 気になっているわけでもないのに、好きでもないのにあんなことが自然にできてしまうのなら、自分とは全く別の人種ってことになってしまうけど……。


「優といると楽しいわ、か」


 そう言われたら単純な心が喜んでしまう。

 お世辞かもしれないのに、そのまま鵜呑みにするのは危険なのに。

 いまばかりはうつ伏せになって足をばたばたさせるという、ベタな反応をしたかった。

 そして実行していたときのこと、


「戻ったぞー」


 彼が戻ってきて固まる。


「な、なにやってるんだ?」

「こ、これはちがっ、変なことをしようとしていたわけではなくてっ」

「とりあえず座れよ」

「はい……」


 もちろんすぐにベッドから下りて正座をした。

 逆に彼はベッドに座ってこっちを見てくる。


「それで?」

「……言わなきゃだめ?」

「嫌なら言わなくてもいい、ただ、らしくないなって思ってさ」


 考えた通りのことを彼に全てぶつけておいた。

 格好いい、というか、さり気なさがいいというか。

 そりゃ、周りの子だってああ言うよなというか。

 モテて当然というか、どうして告白を断り続けているのかというか。

 考えれば考えるほど、違和感しかない感じだった。


「優に優しくするのは当然だろ、他の人間とは違うんだから」

「幼馴染だからでしょ?」

「そうだな」


 相手が幼馴染であれば誰にでもそうするということ。


「でもさ、本当に好きな子ができたときは遠慮なく距離を作ってね」

「距離を作ったりはしねえよ、優とぎこちなくなりたくねえもん」

「じゃあ、しなくてもいいからその子を優先してね、私のことなんかいいからさ」


 彼はそれにも頷いてくれることはなかった。

 結局、寝る時間が先にやってきて、寝ることしかできなかった。

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