わーとさわぐケダモノ

第3話はじまりの種族とはなんであるか？

　第三世代のケダモノは気付きを得た、実を言うと自分の感じてる飢えとは

寿命であるということである。

　つまるところあらゆるケダモノは初めは満タンの器から始まり、やがてすべてを失って飢えて絶えるのである。

　それはどういうことだろうか？

あらゆる生命のはじまりの種族を君は知っているか？

　始まりの種族は水とさほど変わらない中で核となる物質によって形成されたもじゃもじゃといえる、それは実験室の試験管の中で繰り返される化学反応にちかしいところにあり、いま何かを認識しているケダモノと同等の生命と呼べるものであるが、違うところがある。

　つまり巨大な培養槽である海から独立せしケダモノは自らを器として始まりの種族をその身に宿している。

　ここにケダモノは世代を経れる理由を知った。

　ケダモノは、まだ分裂することで次世代を作る存在であったのだ。