月刊△ー 総力特集 マラッカ沖にてクラーケン目撃!


 本誌では、UMA(未確認生物)についても度々報じてきたが、ついにその存在の明確な証拠が得られた。


 202x年、7月13日、リベリア船籍のタンカー、カラマリ丸【2300万トン】が、マラッカ沖を航行中、泳ぐクラーケンに追跡されたというのだ。

 驚くべきことに、その姿は目撃した船員によって撮影され、すぐにY◯u Tubeにアップされた。

 この原稿が書かれている時点で、すでに200万回を超える視聴がされており、報道もされたことから読者の中にもすでにその動画を見た方がいるだろう。


 そのクラーケンの大きさは、同船の全長とほぼ並ぶほどであったというから、驚くほかはない。

 西海大学の海洋生物学者の伊香済志雄絡いかすみしおから博士によると、デジタル的に画像処理された痕跡もなく、まぎれもない本物の画像ということであり、積年の実在性の論議に決着をつける生物学上の大発見だという。


 そう、ついに伝説のクラーケンが発見されたのだ。


 

 カラマリ丸の乗組員で、第一発見者だという甲板員のスクイード氏はこう証言している。

 「船尾側に、急に波が盛り上がったんだ。

 俺は、艦橋で当番のワッチ(見張りのこと)していたからね。すぐに気がついた。

 最初はクジラかと思った。

 船の進行方向ならともかく、船尾側だから最初は安心していた。

 ところがその波が高速で追いついてきたので、急遽甲板にいた相棒に携帯で連絡して、船縁から確認をしてもらったんだ。

 相棒が震える声で、『クラーケンだ』って絞り出した声は、一生忘れられないと思うね」

 氏はその後、艦橋から駆け出して仲間と一緒にそれを近くから観察したという。


 ここで語られているのは、生々しいUMAとの遭遇の記録である。氏の恐怖はどれほどのものであったろうか。

 その後、そのクラーケンはタンカーに追いつき、並んだところで深海に消えたという。


 アメリカの眠れない預言者、エドマエガー・ケイカーは膨大な予言を残し、そのすべては氏を記念する資料館に残されている。

 その中には、クラーケンの出現をうかがわせるものもあり、今回の事件との関連性も検討されねばならないだろう。

 氏の予言が的中したものとすると、人類が次の次元へ旅立つ日も近いということになるからだ。


 そう、クラーケンの出現は、人類の進歩を示唆する大変革の予兆だったのだ。


 現在、各国の海洋生物学者のみならず、軍に至るまでがこのクラーケンの行方を追っている。

 彼らは、IKA【Invisible Kraken Association】という組織を作り、クラーケンに迫っているのだ。

 その成果に注視していきたい。

 これから本誌も、重点的にこの話題を取り上げていく。

 

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