第4話 神様の加護をはかります
測定を終えて金を払った。
と言っても通貨が分からないから必要分だけ袋から取ってもらったんだけど。
そんでシスターのアンナさんって名前らしいんだけど、アンナさんに小さな石板みたいなものをもらった。
なんでもコレを使えば測定時点じゃなくて石板の閲覧時点のステータスが表示されるらしい。
つまり成長がメッチャ簡単に分かるわけだ。
更に操作方法さえ正しく理解してればSSS〜Gまでの簡単な判別じゃなく記号ごとにプラスとかマイナスの表記も追加されて、もっと正確に調べれば超正確な数値とかも見れるらしい。
そんで、僕は今加護測定ってのを受けてきた。
加護測定ってのは簡略に言えば神様の支持率、みたいな?
神様に恩恵を貰ってステータス補正が得られる物らしい。
神様によって貰える恩恵は千差万別、だけど言えるのは弱い加護でもかなり有用らしい。
「え〜っと、『数式の神』の加護ですか、、、 記憶を失う前は学者さんだったのかもしれませんね」
「す、数式ですか? まあ確かに言われてみればそんな気も、、、」
覚えはある、有りすぎるくらいには。
厨二病とか言われそうだから誰にも言ってこなかったけど僕には世界がマス目のように見える。
もっと詳しく言えば現実に見えている光景を僕は脳内で小さく区切っている。
つまり僕のみる世界は常に無数の座標、とゆうか透明な点と線の集合体なわけだ。
その癖が何時から有るかは忘れたけど、言えるのは物心つく時には当たり前に見えていた。
そしてエネルギーが干渉すると点は変わらないけど線がブレる。
だから僕は綺麗な図形をほとんど見たことがない。
常に声とか風とか光とか、色んなエネルギーで震える線を見ている内僕はかなり正確な演算能力を得た。
そうゆう意味での数式なら身に覚えがメッチャあるわけだ。
が、不思議なのはコレを神の恩恵とするなら僕は地球にいた頃から神に見られてたって事なんだろうか?
なんか違う気がする、直感的に思っただけだから何の確証が有るわけでもないけど。
「それじゃ学問神の加護なのでこの板を手首に押し当ててみてください」
そう言ってアンナさんが渡してきたのは大きい円に小さい円が入って大小両方に六芒星が、大きい方は僕から見て真っ直ぐの2点があって小さい方は大きい方の間から姿を見せるように少し角度をつけて描かれている。
俗に言う魔法陣を簡略化したみたいな図形の書かれた板を言われた通り手首に押し当てる。
と同時に少し発火したような熱を感じる。
それを我慢して「外してください」と言われるまで数秒した僕の右手首には図形と同じ模様が刻まれていた。
説明を聞くとコレが身分証の役割をするらしい。
よく分からないがそうゆう世界なんだろうな。
「では全行程が終了しましたので、他に何か用事はありましたか?」
「いや、特には無いかな、、、?」
「そうですか、ではまたのお越しを!」
そう言って軽く会釈しアンナさんはどこかに行ってしまった。
僕も合流するため教会の入って来た扉に歩みを進めた。
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