第23話 チン蹴りは、痛い😣
「はっきり言うぞ。耳かせ!!👂耳」
(おまえたちはおわった。
彼女はお前を捨てた。)
パッ‼
大夢は、慌てて雪菜を見た。
雪菜はすぐ顔を背けたプイッ
それを見た光寿郎は、大夢に言った。
「おまえ、やり過ぎだろ!!
俺がユッキーでも
引くワもう、遅いぞ。ジ、エンド。
意味わかる?
お前頭良いから、わ.か.る.ヨナ
終わりだ‼」
結菜は、ワインカラーのウエディン
グドレスに髪をアップにして
まるでアンデルセンの
お姫様のような出で立ちで現れた。
光寿郎の鼻の伸びように、誰が見ても‥
式場で花婿さんがお嫁さんに
綺麗、だな~♡
綺麗すぎるな~♡
愛しすぎて~♡
とずっと高砂の前で、連呼する姿は
溺愛感が溢れ客人達も呆れ顔で‥
両親族の方が、恥ずかしくて
扇子で顔を隠したり
ハンカチで顔をかくしたり、下を
向いたりそっぽ向いたり。
ああ~綿菓子なら食べちゃうくらいだ。
結菜マジ可愛い、たまらん♡
愛の告白が続いた。
司会者が、結菜を覗き込んでいる
光寿郎に
「式中ですので、そのくらいで、
気持ちは皆わかりますが・・・
新婦の、まん前は御遠慮頂いて
新郎様も
ま、前を向いてもらえます・・か?」
と笑いを取るくらい
:,\アハハハハ/
それまでとは違い雪菜も結婚式を
楽しんでいる様だった。
結菜の元へ行き、三人で写真を
とったり、結菜の妹と話し込んだり
笑顔が見えだした。
「ね、ね、大夢私たちも花嫁さんの
所へ行きましょうよ。」
綾乃は俺の腕をつかみ高砂の前まで
ひっぱった。俺と綾乃が近付くと
雪菜は目も合わせず離れて行った。
平静を装う大夢だが
心はもう絶望感で溢れていた。
「やり過ぎたか?まさか・・・だよな。」
それからはソワソワ落ち着かなかった。
チラチラ眺めつつ話にも上の空。
「ねえ~大夢。」
「そだな、うん。」
「だからパパがね~話したいって。」
「ああ、ホント?」
「聞いてる?」
「へ、へえ、そう。」
早く雪菜と話さないと、言い訳ばかり
考えてた。
式が終わり、帰り支度をしている
雪菜に大夢は、近寄り
「家に寄るだろう。おばさん首を
長くしてまってるんじゃないか?
俺も帰るから送るよ。」
と切りだした。
速攻で返って来た返事は‥
「どこの誰か知りませんが
余計なお世話でしょう。
赤の他人なんですから。
それにもう、 私
出国しますので・・・。」
「出国?」
「あなたが送り届けるのはあの方
じゃありませんか?
なんせ花嫁より綺麗なそうですし、
だいじな女性だそうだから‥。
私も早くいい男さがさないと
売れ残りますし・・・
婚活婚活。」
席を立ち大夢のコートを腕に欠けた
まま立ち尽くす彼女を顎でさし
ニッコリとした作り笑いをうかべる。
「ほらー
待ってらっしゃるじゃない‼」
「えっ、 いや・・・!ああ!!だけど‥」
大夢も彼女を振り返る。
「早く行かれたらどうです。?
ハッキリ言って
ウザイんですけどォー
ああ、そうそう言い忘れるトコ
でした。
何処の誰か分からない私が言うのも
なんですけど、貴方とは
もう会えません
二度とね。
今日は結菜にも光寿郎さんにも、
お別れに来ました。
ああ‼貴方には関係無かったん
ですよね
来た時まで迷っていたけど
あなたのお陰で決心つきました。
多分帰るのは20年後ぐらいでしょう。
安心して御結婚されたらいいと
思いますよ。フンッ。
あなたが誰か知りませんケドッ!!ネッ💥」
「えっ、えっ雪菜どこ行くんだ!」
大夢はあわてて雪菜の腕を掴んだ。
「離して!!私がどこ行こうがアナタに
説明しなくてもいいんじゃない
お互い知らない同士なんですから
さっきアナタは私を知らないと
言ったじゃん。」
慌てて腕を振り払う雪菜は
しばし呆然と立ち尽くす大夢に向かい
「あなたの前から消えて
あげるんです。
アナタが望んだように。
お幸せにね。
あの女性が勘違いされて
困るのは、貴方ではないですか?
言い訳考えてたがいいよ。
"何処かの誰かと間違えてません?" 」
雪菜は合った時、大夢に浴びせられた
言葉をそのまま返してあげた。
「タヒね!!私達は終わった、
あ•ん•た•が
終止符を打った!!ありがとう。!! 」
ニンマリと笑い大夢をにらんだ後
「今日の事、許さないから!!
貴方なんか、嘘つきよ。タヒね!」
「顔も見たくない‼
•消•え•てやるわよ。
あんたが、望んだようにね。
ベタベタしちゃって私がいても
平気なんだから、
元カノに気も使えないような
本物のバカじゃないの!!
アツアツだね。諦めもついたし
愛想もついた。!!」
あまりの雪菜のド迫力に
アワアワしていたが大夢だったが
キャリーバックを押して
エレベーターに
乗る雪菜を追いかけ、捕まえた。
「どこ行くんだ!外国か?!!。」
気持ちをこめて抱きしめた。
「ごめん!冷たくしてゴメン
行かないでくれ、
行くなら行き先を教えろ、いや、
行かせない!
これ以上離れたくない。」
背中に大夢のなつかしい香りが広がる。
いやいや騙されてはいかん。
コイツは、ろくでもない野郎だ‼
ボカツと金Xを蹴りあげムニッと
した感触がしたかと思うと同時に、
∑(OωO; )ウツとうずくまる大夢がいた。
「あれれれーれ?痛い?」
「裏切りの罰だ!痴漢か!!バーカ
タヒね!!
この品物が一番憎たらしい
女垂らしめ、近付くと二度と
使い物にならないように
してやるウ━━━━━からナ」グリグリ
雪菜は更に続けた。
「それに、連絡先消したじゃん。
迷わずに、躊躇いもなかったじゃん。
意味分からんワ、何がしたい?」
大夢は、・・・ウウッと股関を押さえ
ヨロヨロしながら、ポケットから
携帯をだし雪菜に見せた。
雪菜の連絡先は、予備のように平仮名
カタカナ、ローマ字で何件も
登録してあった。
フンッ、
「でも彼女と結婚する癖に
バカにしないで!!
なにも知らない私じゃない
んだ よっ とぉ。」
大夢の携帯をバン‼ と引き抜き
取り上げ、
ぴ・・ぴ・・ぴ と操作して
大夢に見せつけながら、
ニヤリと笑うと
ひとつ、ひとつ雪菜と書いてある
連絡先を大夢に確認させるように、
見せて
目を丸くしてはニヤリと笑いを
浮かべ、股間を押さえひざまずく
大夢を見おろしてひとつ、
ひとつ消していった。
「あ、ああああ、ああっヤメあっ!!
痛いタイタイ」
「あの方と何処まで進んでるの
聞かせて?
もう今更だけど、
ア!!
ヤッパ、いいワ。
連絡先も消したし、意味無いわ。
携帯変えるし。」
「おっお、お俺が好きなのは雪菜だ。
綾乃なんか何でも無い。
誘われたが、何もしていない。
愛してる、愛してる、愛してる。」
子供のように大夢は大声で叫んだ。
エレベータの前は見物人で溢れてきた
「あんた最低‼ あの👉彼女に謝れ‼」
そうだそうだ
ザワザワザワザワ
「大夢、離れてよ、
止めて恥ずかしい。
みんな見てる、みっともなさすぎ。」
足でグイグイと押しながら
すがる大夢を自分から、
ひっぺがす。
ザワザワザワザワ
「もう、噂がたっても何笑われて
もいい。俺はお前を育てたし
ずっと、ずーっと愛してきた。」
(外野の、見物客には股関を押さえ
ながらの、すがりつく様はかなり
痛々しく見えただろう。)
みんな哀れみの顔をして
見てくる。
「今更他人に渡せるか!! おしめも換
えたミルクも飲ませた、
幼稚園のお迎えも受験勉強も
全部全部やったんだ。
愛してきた、愛してるんだ。なんで!!
なんで俺から離れられるんだよっ!!」
「だからぁ、ちゃんと
お返しはしたんだってバ!! 」
「お前の俺へのお返しは
俺の子を産んでくれ!!」
遂に痛さにたえられず生汗かきながら
うずくまった。
キャーキャー
エエッ ”俺様プロポーズ?” マジ
キャーキャーザワザワザワザワ
「返事!!」ウウッ
「返事?」
ザワザワザワザワ
「俺の子産むのか?産まねーのか?
どっちだ!!」
ウウッ
回りからザワザワと意見が飛んだ
"なにアレ" "モラハラ?"
呆れ顔の人も沢山いるが雪菜の返事を
皆、息を飲んで待つ
「私の子を産む!。」
シーン
パチパチパチパチ外野からパラパラの
拍手がおこる、
「俺真面目にプロポーズしてるんだ
答えろ!答えはYESしか
受け付けな・・・ い。ウツ
しかもプロポーズは2回目だぞ‼」
ザワザワザワザワ
「答えろ!! 」う"う"っ
痛そうに前屈みになる大夢に雪菜は
冷たく言う
「さっき私の事知らないってあの人
にも言ったじゃんかぁ!!ばかか!!
知らない女にプロポーズ?
笑っちゃう。お断り!!」
ヒソヒソヒ エ!!マジ ヒソヒソ
ヒソヒソ
「雪、雪菜ぁ~もうもう許してくれぇ
長崎の次でいい。
二番目でいいからぁ外国には
行かないでくれぇ。
俺を捨てれるのかああああ。」
ザワザワザワザワ
うなだれ崩れ落ち這いつくばって
痛みと戦ってる様は、更に面白く
こっけいであり
叉雪菜にも、可哀想にも見えた‼
でも許せない事もある。
フンッ「大夢が先に裏切った。
あの人になんて言うの、
女を馬鹿にするな!!」
大夢がふりえると、目を開き
ガタガタ震える彼女?
がいた。
野次馬も大夢の顔が振り返るのに、
つられるように、視線が綾乃に集中する。
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