第21話 話しにならない話し合い。
「止めて、止めて、」
雪菜は恥ずかしそうにしながらも
「私も寂しかった。会いたかった。」
と、呟いた。
「俺と結婚してください。
返事はOK しか、受けつけない。」
そう呟くと、通訳した人がいて
外国人も拍手した。
「うん。」
ヒューヒュー
congrats, I'm glad
また中国人、韓国人、の人達も、
通訳の通訳した人がいてみんな
拍手や、おめでとうを言ってくれた。
どれくらいの国の人がいたんだろう。
空港とは違い、頭が泥だらけになっ
たけど皆さんにお礼を言った。
「よか男が台無したい。」
そう呟くと
雪菜は、フフフと笑い髪についた
土を払った。
雪菜のアパートにつくと仕事終わる
まで待っててと言われ
しばらく眠る事にした。
雪菜がいた頃の俺のマンションの
匂いがした。
雪菜の匂いが大夢を包み込んだ。
俺の無くしたと思ってたシャッが
雪菜のベッドにあったことが何より
嬉しかった。
ふと味噌汁の匂いとご飯の炊ける
匂いで目が覚めた。
「良く寝てたね。」
夕方寝たのに朝の8時になっていた。
雪菜は今日から3日休みを取ってい
たみたいだった。
友達と約束してたらキャンセルされ
たとか‥
久しぶりの雪菜の飯は
取れたての魚の煮物と味噌汁と
ヒジキの煮物。
そして雪菜がつけたとゆう大根の
漬け物だった。
「こんなに美味しかったんだな。」
「長崎であがった魚だからだよ。
凄く新鮮。」
にっこりと笑う雪菜は
俺の顔を真っ赤にさせる程可愛らし
かった。
抱きしめていないと恥ずかしい。
それから二人で話をした。
話も沢山あって何から話したがいいか
分からなかったが
取りあえず、奈津の事から話した。
やはり雪菜は大門から圧力がかかり
解雇、福岡に来たが目の前に止まった
バスに乗り宛もなくさまよったが
不意に降りたのが此処だ言った。
それから婆ちゃんのこと、結菜と
光寿郎の事を話したら目を
丸くしていた。
後大夢が睡眠薬を飲まされた所を、
光寿郎に助けてもらった事など・・・
そして2日眠ったままだった事。
しかし、貞操帯のことは
知られたくなかったから話さなか
った。
結菜がいつか
光寿郎に写メを何枚も送り
大夢も笑いながら見たのに
気付かないとは‥
二人でふふふと笑いながら
結菜と光寿郎に写メを送った。
雪菜と話をしたが仕事を辞めて
東京に帰る話をしたら拒否られた。
「じゃあ又離れて暮らすのか
俺は限界だよ。」
「だって無理じゃん。
みんな良くしてくれたのに
今からが忙しくなるんだよ。
それに‥今の仕事好きだし。」
「はあ?東京にもケーキ屋だって
カフェだってある!」
大夢は一生懸命説得した。
「な.が.さ.き.が好きなの!! 」
雪菜は譲らない。
「オレより?」
「は?どこ比べてるの?」
「とにかく!!帰って来い!! 」
「は!! パワハラ?意味分か んない。」
「ああ!!そうかい、そうかい。
俺と離れて良いんだな…。」
「気持ちがあれば遠距離だって
いいじゃん。
今までだって大夢の事
大好きだったし
変わらないよ。」
「・・・そうか!!。」
ムカッ
大夢は、テーブルをバンと叩いて
「俺は何時も雪菜と居たいんだ。」
「‥だってここ凄く好きなの。」
いくら話しても堂々巡り
大夢は、頭をぐしゃぐしゃにかき
むしりイライラしていた。
「今日はもう帰る!! 」
背広を羽織りバックを持つと
BAA-N》
と激しくドアを閉め
如何にも怒った顔で出て行った。
「うまく‥行かないなぁ!!」
でも、
雪菜は自分の性癖にきずいてしま
った。ヤバいかもしれない。
大夢がイラついたり、落ちこんだ顔を
見たとき心の中でスッキリしたりする。
「この感情ってナニ?自分が上に立
ったような、変な感情。・・・
コレがS?」
エーエエッS?
認めたくないが大夢を虐めたい。
心から沸き上がってくる感情は
抑えれるんだろうか?
自分が怖い。
折角の休みに大夢は、
東京に帰ってしまった。
電話してみたが着拒になっていた。
仕方ない!
説得したい
話せば分かる
運良く飛行機に空きがあり
雪菜は大夢のマンションまで出かけ
てみた。
しかし鍵はかえられていた。
大夢も本気だと言うことを
伝えたいんだろう。
「そっちがその気なら
いいわよ。
もう知らない。」
とは言ったものの暇だし次の飛行機
まで時間があるし大夢の会社まで足を
延ばしてみた。
「もう一度説得してみるか!!
やっぱり大好きだし‥気持ち込
めれば分かってくれる。」
久しぶりにサングラスをして髪を
アップにして変装してみた。
お昼時、外で待っていると
女ズレで大夢が出て来た。
「アレー課長だ。またあの女と
一緒!! 最近頻繁に来てるよね。」
「ああ、ホントだ。
丸吉不動産の娘だ。
課長の事狙ってるよゼッテー。」
女の子達は腕を組み、足を勇ましく
開いて敵意丸出しで話していた。
「美人だし、課長もまんざら じゃないって噂だよ。」
「マジ!」
「そうよ、昨日だって、一緒に食事
してたし。」
「みたの?変な噂、
飛ばしちゃ駄目だ よ。」
「見たし、しかも腕組ん
でたし。」
「マジ」
「マジ?」雪菜もつい口走った。
彼女達に変な目で見られながら
尻尾巻いて早足で歩いた。
少し前を歩く2人は仲良さそうで腕を
組んで歩いていた。
腕組むって・・・
それなりの付き合いだヨネ?
ど━━━━━━言う事?
(何で?昨日は私と居たじゃん、
怒って帰ったけど
そんな早く心変わり出来る?
そこ迄私、嫌われた?)
「仕方ない‥か?
大夢より長崎在住を
選んだんだし‼」
早足で二人を追い越し信号で止まった。
二人の会話は良く聞こえて来た。
「へえ~綾乃あの映画好きなのか?
女の子なのに?」
♡「だって、面白そうじゃない。」
「じゃあ今度いくか?土か日。」
♡「やったー。デート?」
「そうだな!デートだ。」
真後ろで2人の会話が聞こえる
信号でデート決めなくても、ってか
今もデート中じゃん。
雪菜ももう、駄目だと観念して通り
かかったタクシーに乗り込んだ。
サヨナラ大夢今度こそ
逆玉のりなよ。
そうつぶやくと長崎に帰って行った。
其れから2ヶ月が過ぎた。
大夢の着拒も相変わらずだ。
もう11月になった。
そんなある日
ケーキ店の店長が本格的に
スイーツを勉強してみないか?
と誘われた。
「長崎が好きなのは知ってるが好き
と勉強は 違う。」
そう言われ納得する自分もいる。
やはり迷ってしまう。
大夢の番号を押してみる。
やはり繋がらない。
また休みをとり大夢の会社まで
足を延ばしてみた。
11月になっていたから変装は楽だった。
髪をクルクルにカールして
サングラスに薄い長いカーデイガウン
を羽織り自販機の椅子に座り
彼を待った。
雪菜は、変装癖があるのかも知れない。
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