第9話男のヤキモチ?


「大ちゃんは、雪菜の事嫌いだった

んじゃないの?」


一瞬大夢はビックリして答えた。


  「え!! 嫌い??違いますよ。

   俺は昔のまま、雪菜を大事に

   思ってますよ。

   じゃあ上がります。」


「あ!!あ‥らララ、そーなの?えっと、

お、お茶で、で、もどう?

久しぶりだし、ねっ、ね。」


「大丈夫です。

コー〇買ってきましたし」




「その今は、ち、ちちょっと!!

大ちゃん、大ちゃん


ちょちょちょまって~!!」

アタフタアタフタ


雪菜の母親、小春の必要以上の

引き止めに違和感を感じ


「お•邪•魔•します。」

小春を無視して靴を脱いで

階段をトントントンど━━━━んと

上がって行った。


「ああっ、後で来たら?‥今ちょっと

あ‥」


     あ~あ、あ!!


おばさんを無視して

部屋の前まで行く.....と‼、ピキ


「あ!! 解った!谷中あったま

い~い。」

満面の笑顔を谷中に向けて上機嫌の

雪菜。


サラサラヘアーの谷中は男のくせ

に目がまるく女の子にも大人気の

イケメンだ。


「雪菜が、考え過ぎて分かんなく

なるんだよ文法にそって、考えれ

ばいいんだよ。

 分かった?」


     「OK , OK 分かった。」

 谷中は、雪菜の頭をナデナデ

「雪菜、俺さぁお前の事‥す」

     


    B≫A≫A≫N≫ー


ドアが有り得ない音をたてて、

オ━━━━プン。


「おい!! ″触″るな!(怒)!! 」


凄まじい怒号に、二人は寄り添い

ながら振り返る。


谷中も雪菜も、ゾツとした。


下から

見上げる彼は身長180の持ち主で

暗い影を落とし目だけが光って

見えた。

中坊の谷中には、嫉妬に来るった

大夢の姿はさぞや不気味な姿に

写ったのだろう。


「オッ、俺、オレ、帰るワ。」

怯んだ谷中はバタバタ

と教科書をしまい


「叉来るから。」


««は•や•く•帰れ。

もうこなくていい!!»»


ヒエ〰


✧"✧ギラリと光った嫉妬の目は

バタバタと帰る谷中から目を離さ

なかった。


「あっ、ありがとう谷中、またね。」


雪菜は取り繕うように、お礼を言う。



見送りに立つと大夢が腕を強く掴み


   「行かなくていい。」ギロ‼


大夢は、不機嫌な顔をした。

かなりの怒りがヒシヒシと伝わって

くる。


出窓のシクラメンを押しのけ

自転車にのりかかった谷中に


「谷中、ありがとうー」

と、手を振る。

    

  「おう!! 明日なー」


そのやりとりを、睨みを利かせな

がら大夢は、伺っていた。


 不機嫌極まりない大夢は

「期末、中間 実力、あるだけ

出せ。」


「ヘ?なんで、なんで大夢が急に

来る?今まで疎遠だったのに?」


「思春期って奴だ。気にするな!

 今から叉面倒みてやる。」


「思春期って?何がどうなの?

 私に関係ある ?」


「んなことどうでもいいだろ💢。

 早く出せ。💢」




溜めに溜めた答案用紙を出す。

ドサリと、テーブルに乗せると、


パサパサ パサパサ‥パ‥サ。


    

大夢の顔色がドンドン青くなった。


ドン‼と、鈍い音がすると

答案用紙がバサッとおちた。

低い怒りの声で


「小3、までは上位だったな!」

ギロリ


「う、うん、大夢と勉強してたし、

遊びが勉 強だ った‥し…‥。」

         


ジロリと凄みのある目で睨まれた。

「楽しい事やって、最下位か?」


「い、いいじゃん、部活あったし、」


「ハア~、お前部活が高校つれてく

程上手いのか?」


呆れたと言わんばかりに又

ハア~ツと深い溜め息をついた。


「ってか~なんか用事ィ?」

 ダラダラギャル系できくと


ゴチンとゲンコツが飛んで来た。

«««イ、イテツ»»»»「何するん。」


「入試まで後一年しかないぞ,男と

イチャイ チャしてる暇あんの、

しかも俺とゆう男が有りながら!」


「谷中は友達だし!冗談 キツイ。

 大夢とゆう男?なんじゃそら‥?

 谷中は友達だってばぁ。」


「じゃあそうゆう事にしといて

やるよ。」


「大夢が家庭教すんの?


マジってか大夢も大学入試じゃん。

大丈夫なの?

落ちたら私のせいになるし

お断りしま~す。ってか塾いくし‥」




「俺、成績1.トップ。

 お前が心配する事じゃない!! 

 お前自分の事考えろ。

 クラスでドンケツ!ハ?

 あり得んだろ。」


「だから谷中心配して来てくれるん

じゃん。 」


「谷中、谷中うるせーんだよ。

 アイツの事、 好きなん?」

 目を細めながらじっとみられ、

 たじろいでしまう。




「ハ?ハ?ハ?、なにそれ?

友達だってば・・・」


ふと雪菜は思い出した。



そうだ、兄貴が妹に彼氏が出来ると

ケチをつけたくなると本に書いてあった。

父親が、彼を連れてきたときも・・・

ああ、そうかぁ、ピカッと

💡電球マークが脳みその中で光る。



    これだ!!。



「だっ、大丈夫、

 雪菜は大夢が一番だし、

 大夢の他に男なんていないし。

 大夢が一番、ず━━━っと

一番だょ。ヘヘヘッ

 パパより大夢‼。

 だってほら、大夢とゆう男が有り

ながら変なことしないって!!

 ママもいるじゃん。」




頭から湯気出して(💢怒)満載だった

大夢の顔色がふと軟らかくなった。


洗濯で柔軟剤を使うか使わないか

ぐらいの違いだ。

コーラと、プリンをバックから出して

食べろと言う。



遠慮なくプリンをパカッと開けて

食べてると

大夢の指が延びてきて唇に付いた

プリンをふき取り大夢の口にいれた。





そうそう大夢はいっもそうして

くれたっけ。



(本当に何でも一番が好き

だよねー。)


心の中で半ば呆れながら

急に機嫌良くなった大夢を、

チョロイと雪菜は思つていた。


      テヘツ。



厳しい大夢に、宿題 予習 復習

頭がパンクするほど、叩き込まれた。



その成果も有り成績は急上昇した。

でも、大夢は誉めてくれない。


まあ大夢も受験生だから仕方ない。

一年間、大夢と離れず過ごした。

大夢は、何故か雪菜にピッタンコ

くっつき過ぎと思、ソソツと離れれば

またツツッとくっついてくる。



時々、ゴチンとゲンコツが飛んで

きたり指先が触れて、ドキドキ

したけど大夢は別に気にした風も

なかった。


チョッピリガッカリしたけど

ま、こんなモンか。なに期待して

んだか。


駅で女の子達が大夢を待ち伏せし

たり告白したり、

みんなスタイル良く、可愛いかった。


「きっと彼女いるんじゃね。

ダヨネー。

カツコイイし。」


そんなヒソヒソ話が聞こえて来る。

モテモテの、大夢はストレートで

難関と言われる大学に受かった。

さらにモテ度がUP


雪菜も普通レベルの高校に合格した。


その日初めて大夢が誉めてくれた?。


「ドンケツからよくぞ立ち上がった。

 俺 なんて «天才» なんだ。」


 大夢は大仕事を終えたような、

満足感に浸っていた。




「私だって頑張ったしっ。」


プクリと

膨れた頬を人差し指と親指で押し

てくる。プスッと音をたてて口が

とんがる。



   「すっきだよ、雪菜!! 」



彼は毎日そう言っていた。

彼の中であれは告白で雪菜も


「あたしもー。」


と口癖のように返してた。

でも好きだった。


今思えばずっと大夢のなかでは付

き合っていたんだ。

雪菜が知らなかっただけ。



そんな昔の事を思い出していた。

今は大夢とは恋人だし

体の関係もある。

1番近い関係‼



「雪菜!お正月どうする?帰る?」


去年の散々なクリスマスを思い出し

今年はハッピーな年末にしたい。


「ううん!! こっちでゆっくり

しない?

 映画も観たいし、

 初詣も大夢といきたい。 」


「OK, OK 2人でまつたりしょうな。」


    「フフ、うん。」 


念願の初詣の前のクリスマスイブ。

「ウフ、楽しみ。」だけど大夢も私も

お仕事なんだよね~。


まあ、ピザにチキンにケーキ

なんてったってツリーは必要だね。

大型モールで、ツリーを購入。

ツリーの飾りを買い込んで

マンションに帰った。


ドサリと、荷物を下ろすと身体が急

に軽く感じた。


「さあさあ、やるかぁ。」

 気合いを入れて24日、25日に向けて

 飾り付ける。



「大夢なに欲しいかなぁ、」



ネクタイ、財布、ビジネスバック?


リング欲しいなぁ。大夢とお揃いの。

安いのでいいし、私が贈るのって

変ダヨネー、リングはやめとこ。

ヤッパリ彼氏からもらいたいC -。


それに

イブはレンタルで映画もみたいなー♡♡

なんか楽しみになっちゃった。




ピチュピチュ


大きな門構、庭には何百万の鯉が

悠々と泳ぎ回っている。

庭には日本庭園が広がり

幾らするか分からない盆栽が並んで

いる。


大門隆司、大門コンツエルンの会長

見るからにいかめしく白い顎髭が

にじみ出る風格を隠すことは

出来ない。


厳然として妥協を許さない隆司は

仕事に厳しいが唯一孫娘 奈津 

には甘かった。


隆司の悩みは今年.26歳になるのに

奈津は見合いを断り続けて

結婚をしない事だった。




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