009閑話 続・友人の依頼
(※今回は2話をひとつにまとめたので長いです。他ゲームをプレイする話がメインで、最後に少しだけISAOに戻っての述懐があります。他ゲームの下りを読むのが面倒な場合、「ISAO本編」を読む上では、その辺りを飛ばして頂いても支障はないと思います)
*--アカウント作成--*
《ようこそ「Treasure Hunters of The Cristal World」へ。既存データがありません。新規アカウントを作成しますか?》
作成しますよ。ポチッ。
《「招待コード」をお持ちの方は、ここで入力して下さい。※使用した招待コードは、アカウントに登録されます。リセットをしても、他の招待コードを使用することはできなくなりますので、ご注意下さい》
これか。「招待コード」を……ポチポチポチ……ポチと。入力OK。
《ユーザー「
*--キャラメイキング--*
《キャラメイキングを開始します。読み込むアバターデータを選択して下さい》
アバターデータは、パーソナルデータに若干手を加えたものを使用することにした。長く続けるつもりはないから、気合いを入れてアバターを作る必要はないし、多少リアルの面影を残していても支障はない。
「ユキムラ」のアバターを流用するのはあえて避けた。
年齢設定を上げて髪型を変更。前髪は長めにしておこう。お任せ機能で少しワイルドめに変えておく。カラーリングはここでは選べない。次の種族設定のときに決めると注意書きがある。
これで[確定]
《種族を決定します。ランダムスロットを回して下さい。※キャンセルは2回まで可能です。キャンセルすると、その選択は破棄され、保留することはできません。》
このゲームは[種族]が大事な要素だと雅弘がメールで教えてくれた。全てランダム選択で、自由には選べないが、2回まではキャンセルしてやり直しができる。
それでも気に入らなければ、リセマラーーいわゆるリセットマラソンをすることになる。一旦このプレゲームを削除してダウンロードし直せば、何回でも繰り返せるらしい。
でも、俺はすぐやめる予定だから、やり直しをするつもりはない。最初に出た種族でいいや。
ポチ。
《ランダムスロット結果:「
《これでよろしければ[確定]を、やり直すなら[再試行]を押して下さい》
[確定]
《種族:「金鵄族」に確定しました。アバターの配色を一部「種族固有カラー」に変更致します》
うげっ。
髪の色が金色がかった橙色になった。虹彩色も同じ色だ。……派手だなぁ。まるでカラーカナリアみたいだ。
でも
《「種族固有カラー」以外のアバター色の調整ができます》
[スキップ]
《メインスキルを選択して下さい》
メインスキルか。
この種族……ステータスを見る限りでは、STRとAGIが飛び抜けて高い。回避型戦士タイプってとこだな。じゃあ、これでいいか。レベル20までだし、慣れた武器の方がいいだろう。
《【刀術】で宜しいですか? 一度決定すると、一定条件を満たすまで変更できません》
[決定]
《ユーザー名を登録して下さい。※一度決めたユーザー名は変更できません》
このゲームは、ユーザー名に漢字が使えるようだ。じゃあ「信繁」……いや、(真田幸村の)輩行名 の「
《キャラメイキングを終了します。続いてチュートリアルを始めますが宜しいですか?》
よろしいですよ、と。
*--チュートリアル--*
視界が切り替わり、気がつくと天井が高く広い洞窟の中にいた。光源はどこか分からないが、明るさは十分だ。
そして、目の前には小鳥が一羽。ハチドリみたいな鮮やかな緑色の小鳥が、空中でパタパタとホバリングしている。
《初めまして。私はこの世界の案内を任された「ハミング」です。チュートリアルを始めてもよいですか?》
「源次郎だ。始めてもらって構わない」
《源次郎……じゃあ、源ちゃん。最初に「ステータス」と念じてみて》
いきなり馴れ馴れしくなったな。 「ステータス」
《目の前に出てきたのがステータス画面です。次に「亜空間収納」の項目にある「装備ボックス」というパネルを触ってね》
《メインスキルに合わせた初期配布の武器と防具一式が入っているから、そのふたつを選んで「装備」と念じて。それで装備できるはず》
できた。装備OK。
《このやり方のほかに、予め「パターン登録」をしておくと「亜空間収納」から直接装備することもできます。後で試してみてね》
《じゃあ次に、サブスキルについて説明するわ。サブスキルは……》
丁寧なのか馴れ馴れしいのか分からない口調だったが、説明は分かりやすく親切だった。これでチュートリアルまでは終了したので、あとは正式ゲームの配信を待つだけだ
◇ --ログイン--◇
いよいよトレハンCWの正式ゲームが配信される。
雅弘との約束を果たすべく、早速ログインすることにした。さっさと片付けて、チケットのお礼を済ませてしまおう。
《ゲームを開始します。
「Treasure Hunters of The Cristal World」の世界に降り立ちます。よい旅を》
*
中央に、背の高い黒いオベリスクのある四角い大広場に出た。広場には、赤茶色の石畳が整然と敷き詰められていて、ガス灯風の街灯にはカラフルなフラッグがはためいている。
広場の周囲を囲む建物も統一感のあるタイルで装飾されていて、かなり近代的な建物が目立つ。
初日とあって、俺と同じようにゲームを始めたばかりのプレイヤーが次々と現れ、待ち合わせでもしているのか? あちこちから賑やかな喧騒が聞こえてくる。
ここは最初の街「オルレイン」。中央大陸にある街だ。
誰と約束があるわけでもなく身軽な身だから、小鳥AIの指導通りに、まずはハンティングギルドにハンター登録をしに行くことにした。
ハンティングギルドは……メニューMAPで位置を確認すると、すぐそこにあった。ギルドに向かうプレイヤーの流れに乗って建物に近づいて行くと、人が多くてすぐに進めなくなった。
これは困った。
《ピコン!》
《ユーザーの皆様にお知らせいたします。
現在、ハンティングギルド内は大変混雑し、入場制限をしております。臨時に、仮登録エリアを設置いたしましたので、お急ぎの方は是非そちらをご利用下さい。
仮登録はギルド前広場一帯で行うことが可能です。ステータス画面上の「仮登録バナー」で仮登録後、現実時間1週間以内に、ハンティングギルドで本登録を済ませて下さい》
おおっ! 気が利いている。とりあえず仮登録でいいか。
《ハンター登録[仮登録]をしますか?》
《【ハンター登録証[仮]】が交付されました。ただいまのランクは「アイアン」です》
これでもう街の外に出て行けるはず。
装備は……大丈夫。チュートリアルの時のまま、初期装備を身につけていた。雅弘から事前に仕入れた情報では、初心者フィールドは「東の草原」。
じゃあ行くか。
*
狩りを始めてしばらく。うーん。手応えがないな。
ISAOの初期雑魚はもうちょい強かった気がする。戦闘職と支援職の違いかな? 武器の違いもあるだろうけど。あるいはISAOではずっと支援職をしていたから、違和感を感じるのかもしれない。
東の草原に出て、遭遇した敵を順次斬り倒していったが、最初期の敵のせいかあまりにも弱いので随分先まで進んできてしまった。これは、初心者親切設計なのかな?
目の前には、次のフィールドだと思われる暗い森が見えている。
…… さすがにこれ以上はやめておくか。
状態異常攻撃がないのは、初心者フィールドだけだって小鳥AIが言っていたしね。
街へ引き返そうと踵を返そうとしたところで、
《PS Encounter! Great Hunting Chance! 》
アナウンスと同時に、気配を感じて背後を振り返る。やけに棘棘キラキラした、巨大な赤い塊が、もの凄い勢いでこちらを目掛けて突っ込んでくるのが見えた。
うわっと! 危ないな。
でもこの
改めて観察すると、巨塊には4本の脚が生えていて、ずんぐりとした頭も確認できる。全体の形は……猪っぽい?
でもモンスターの質感は明らかに異質で、生身の動物とは全くかけ離れていた。その巨躯には毛皮の代わりに多角柱の結晶が剣山のように飛び出し、尖った鼻と口の左右からは、曲刀状の鋭い牙が上向きに突き出していた。
どうやらこれが、話に聞いていたトレハン名物の
……貴石でできたレアモンスターみたいだ。
土を掻き、方向転換した猪が、土煙を上げながら再度一直線に突っ込んでくる。先ほどよりかなりスピードに乗っているが、不意打ちじゃなければ大丈夫。この程度の突進を回避しつつ反撃するのは簡単だ。
迫る赤い猪に向かって、こちらからも走り出す。
ここだ! 間合いを見計らって助走から踏み切り、前方に向かって高く跳ぶ。両手で振り上げた刀を猪の太い首元を狙って一閃。
〈ギャリンッ!!〉
岩を穿つような固い手応えがあり、斬りつけた場所が陥没して、赤い破片が飛散する。その勢いのまま、攻撃箇所を支点にして前転。空中ブリッジの姿勢から着地して振り返る。
どうかな? 深くは切り込めなかったが、首元の結晶は今のでかなり破壊できたはずだ。
傷を負って激昂し、雄叫びをあげながら突っ込んでくる猪を再度躱し、先ほどと同じ部位を狙ってまた刃を振るう。
《Critical Hit!》
よっしゃ! 今度は深く入った。HPもかなり削れている。
猪モンスターは、その巨躯に相応しく高いHPとパワーを有していた。でも攻撃パターンは割と単調で、繰り返される激しい突進を躱せさえすれば、確実に攻撃を入れられた。
身体が驚くほど軽い。アクロバティックな動作が楽々できる。
種族特性というやつらしいが、跳躍・倒立・回転・重心移動が、頭でイメージした通り、意のままにできる。これがアシスト機能ってヤツか。不思議な感覚だけど、回避が楽っていうのは助かるな。
HPを半分くらいに削ると、赤い結晶猪は、口から火を吐く特殊攻撃を仕掛けてくるようになった。でもそれも、射程が長いだけで一直線に放たれるだけだ。射線を読み切ってしまえば回避は簡単で、難なく躱し続けながら首の急所を狙って着実にHPを削っていった。
これでとどめだ!
上段から勢いよく振り下ろした斬撃が、その太い首の骨を断つ。ゴキン! という確かな手応えを感じた後、猪は光となって姿を消した。
《3 Level UP!》
《「Scarlet Stone」GET! Congratulation!》
《☆「PSチケット」GET!》
チケットがドロップしたらしい。
あと赤い貴石も。あまり強くはなかったけど、あれでも一応特別なモンスターみたいだから、報酬は期待できるかもしれない、チケットを早速引いてしまおう。
《PSチケット 1枚 使用しますか?》
色とりどりの宝石がクルクルと回転し弾け散る。そんな召喚演出とともに、目の前に一振りの刀が現れた。宙に浮かぶその刀に手を伸ばす。
・【数珠丸】[刀]★★★★★ 闇特効(中)+
触れると同時に、目の前に現れた透明パネルに刀の情報が表示される。刀が出たのは、たまたまか? それともこのゲーム、メインスキル関連の装備が出てくる親切設計なのかな?
★の数が5つもある。おそらく、初心者が手にする武器としては多い方だ。それに闇特効も付いている。きっといい刀なのだろう。
「数珠丸」というと、あの恒次のか? 初期エリアで手に入る装備にしては大袈裟な銘だと思うが、まあゲームだしな。知名度が高い名刀の名前が付けられているのかもしれない。
早速、装備を変更しておく。
これで随分と攻撃力が上がった。しばらくは、武器を買い換えなくてもよさそう。
レベルは3つも上がってLV8。
じゃあ引き返そうか。そろそろハンティングギルドも空いてきたんじゃないかな? ドロップした素材を売って、防具とポーションを買って、一気にレベル20を目指すか。
*
《オルレイン・ハンティングギルド》
「本登録と素材の買取りをお願いします」
「ここに仮のハンター登録証をかざして下さい。……はい、これで本登録完了です。仮登録証にあった討伐済の記録から、常設討伐依頼の受注と完了報告ができますが、どうされますか? 」
「受けられるものは全てお願いします」
「ではもう1度、ここに登録証をかざして下さい。………討伐ポイントが付与されました。もう少しでランクアップできそうですよ。素材は③番・買取りカウンターにご提出下さい。引き換え番号が発行されますので、あちらの掲示板にその番号が出ましたら、⑤番・清算カウンターまでお越し下さい」
ふーん。なんというか、効率的? いろいろ細かいところでISAOとは違うと感じる。受付職員も全然違うしね。
ここの受付に座っているのは、受付嬢ならぬ受付バニー。
バニーガールじゃなくて、動物のウサギの方。全身クリーム色のフワフワウサギだ。長い耳がペタンと垂れていて、とても可愛らしい。女性やケモナーに人気が出そうだ。
ウサギに指示された通りに、買取りカウンターに向かおうとすると、
《ユーザー名「小次郎」よりPVPの申請がありました。受諾しますか?》
えっ! PVP? なぜ俺に?
「おい! 早く引き受けろや。チーター野郎」
柄が悪いな。……いきなりチーター呼ばわり? なんだこいつ。
それに、このPVP条件は。新手のタカリか?
「お断りします。俺はチーターじゃない。それと、敗北時に俺だけ全所持品譲渡という条件はどういうつもりですか? あなたは何も賭けていないのに、俺だけ全て失うなんて、 一方的でおかしいですよね。これじゃあ、タカリじゃないですか」
「うるせえ。普通にやっていたら、そんなに引き運が強いわけないだろ? 見れば分かるんだよ。ズルしてんじゃねえぞ、卑怯者め。さっさと受けろよ」
[いいえ]だ。ポチ。
「なに拒否ってんだよ! ふざけんなよ!」
《ユーザー名「小次郎」よりPVPの申請がありました。受諾しますか?》
「早く受けろや、おらっ。今度拒否ったらタダじゃおかねえぞ!」
しつこい。こういう手合いはまともに相手しない方がいい。
[いいえ]だ。……それと………あった。[GMコール]ポチポチ。
「おいこら! てめえ、どういうつもりだ!」
怒鳴って詰め寄ってこようとする相手と、俺の間を遮るように、目の前の空間が急にボヤけて滲んだ。
……直後そこに現れたのは、白い翼が生えたピンク色のフワフワウサギ……それも妙に愛らしい。
《GM権限により裁定中:会話・行動
**************************++++*********************************************+*********************
******************+******************************************+******************************************+********************* 調査終了。
ユーザー名「小次郎」の「不適切行為」を確認しました。即時ペナルティ発生。強制ログアウト。ログイン停止期間、現実時間で2日間。実行します》
「おいっ! 待て! 待てよ!」
ブゥン! という音と共に「小次郎」という名のユーザーが滲んで消えた。俺と似たような名前だったから、ちょっとドキっとしちゃったよ。
《この度は、ご通報ありがとうございます。ご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした》
「いや。迅速な対応で助かった。ありがとう」
《GMからのお詫びの印に「ギルド訓練所利用スペシャルチケット」をお送りしました。ご活用下さいませ。では、失礼致します》
現れた時と同じようにウサギはサッと滲んでかき消えた。
……とりあえず問題はなくなったな。
でも素材の売却が済んだら、今日はこれで止めておくか。なんだか今のでやる気がなくなった。
*
掲示板の前で精算を待っていると、
《ピコン!》
メール? 誰からだ?
《よう、昴。こっちじゃ「源次郎」なのか。随分と渋い名前だな。これから、招待した連中に声をかけてレベル上げをする予定なんだけど、よければこっちに来ないか?》
……タイミングが悪いな。誘ってくれる雅弘には悪いが、今はちょっと。
《誘ってくれたのに申し訳ないが、今日はもうログアウトするからやめておく。じゃあな》
雅弘には悪いけど、みんなで和気あいあいとかできる気分じゃなかったので断らせてもらった。
さっきの騒ぎでモチベがダダ下がりだ。
*
「ねえ。高瀬くん来るって?」
「悪い、駄目だった。今日はもうログアウトするって」
「えーっ! そんなぁ。瑠美、高瀬くんとお話したかったのに」
「瑠美が遅刻したんだから、仕方ないでしょ。ゲーム開始からもう結構時間経ってるよ」
「瑠美、今朝は6時起きで頑張ったんだよ。でも、キャラメイクが終わらないし、そのあと、チュートリアルがあるのを忘れてたんだもん」
「なんで6時起きで、こんな時間までかかるのよ。リセマラでもしてたの?」
「髪の色とか目の色とか、これっていう色がなかったから、カラーパレットをいじってたら、いつの間にか時間が経ってたの」
「色だけ?他にもいろいろお直ししてたんでしょ?」
「もう! 佐江ちゃんたら、意地悪言わないの!」
「ごめんごめん。でも……それだけ気合いを入れても、高瀬くんはガードが堅いから、厳しいんじゃないかなぁと思って」
「あれだけ格好いいんだもん。一筋縄でいかないのは分かってる」
「まあまあ、お二人さん。盛り上がってるところ悪いけど、高瀬が駄目だったし、他の男子を呼んでもいいかな? 高瀬ほどじゃないが、この二人もルックスは悪くないし、人柄も俺が保証する」
「私は元々そのつもりだったからいいわよ。経済学部の早田くんと法学部の一橋くんでしょ?」
「そうそう、その二人。瑠美ちゃんはどう?」
「高瀬くんを諦めたわけじゃないけど、佐江ちゃんがいいって言うなら、私もいいわ」
「よし。呼んだらすぐ連絡つくと思うから、ちょっと待ってて」
◇
トレハンCWを予定より早く切り上げたので、ISAOにログインした。
やっぱりISAOは落ち着く。
そういえば、ISAOで絡まれたのは「ユキムラ」のあの1件だけなんだよな。
それに相手も、武将愛が強過ぎただけでタカリとかじゃなかった。勝負の後、あのユーザーの妹だっていうプレイヤーが、凄く申し訳なさそうに謝ってくれたのを覚えている。
あれ以来、大きなトラブルはない。しつこく質問してくるといったマナー違反程度がせいぜいだ。
これが有料ゲームと無料ゲームの差なのかな?
ISAOは、やっぱり当たりゲームなのかも。
ちゃんとしたユーザーが多いし、攻略以外でゲームを楽しんでいる人も多い。
……運営は鬼畜だけど。問い合わせても「仕様です」ばっかりで、分からないことが多い。
でもギルドの受付に関しては、ISAOは素晴らしい。
AIが非常に柔軟で、NPC好感度が上がると、それに比例してフレンドリーな対応に変わるし、個人的な会話もしてくれるようになる。……それに綺麗なお姉さんが多い。
もちろん、イケメンや渋いオヤジの男性受付もいるが、そちらには女性プレイヤーが並んでいるので、俺はほとんど行ったことがない。
トレハンCWのウサギは可愛かったが、俺はケモナーやモフラーじゃないので、それだけだ。
「格★」上げ目的で、施療院の仕事をしながら、そんなことをツラツラと考えていた。
⑥次職も視野には入ってきた。みんなも生産で「格★」上げしてるし、俺も頑張ろうっと。
それにデート。……楽しみだな。でも何を着ていこうか? カジュアルでも、ちょっとオシャレをしていきたい。
……そこは雅弘に聞くか。
あいつ、いつもセンスのいい格好をしてるから、意見を参考にしたい。それにTPOもよく分かってるし。
よし! 明日会ったら聞いてみよう!
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