カーテンコール「客席にて」
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最後までご覧いただき、誠にありがとうございます。これにて当舞台は閉幕。あなたは酸鼻と緩衝に満ちた非日常からも解放され、再び元の生活へ戻っていくことでしょう。
その際に、この舞台のことはほとんど気に留めないかと思います。特に、こういった手のものを多く見ている方にとっては、この舞台はさぞかし退屈でつまらないものだったでしょう。
ですが、一つだけお忘れないよう忠告させていただきます。この話は全て実話に基づいて作られたお話です。つまり「六芒の儀式」は存在します。となると、小舘が言ったセリフを思い出してみてください。
「私たちも彼らの噺を聴きながら同時に『六芒の儀式』に参加していたのです」
そうです、そうです、ようやく気づいていただけましたか?
この噺を聴いていたのは何も刑事だけではありません。まごう事なき、あなた自身もこの「六芒の儀式」に参加していたのです。
驚きましたか?
予想通りでしたか?
それとも何を言ってるかよくわかりませんか?
それでも構わないでしょう。なぜなら、「彼」はもうあなたのすぐ後ろにいるのですから。
では、ゆっくりと振り向いてみましょう。そこには誰がいますか?
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