第一話 寝てばかりの日々

人生をドロップアウトしてもいいかなと思ったわたしは行動が早く早速、引きこもりになった。親は何も言わずに引きこもりになり不登校になったわたしをなんとも思っていないように何も言わずに普通に接してくれた。


わたしに興味がないんだな、両親は。


そう思ってしまう。いや、そうなんだ。親はわたしに興味が無いんだ。

そう思ってしまうと、わたしの毎日はずっと寝てる日々になった。学校に行かなくなるとよく寝れるみたいで、わたしはいくらでも寝た。

わたしはこんなにも長い時間寝れる人間なのかと初めて知った。


しかし、夜には覚醒してしまいスマホを見ると学友からの連絡が来ている。あの子達もわたしに振り回されているなぁ、申し訳ないと思う。


だから特定の仲が良い子の志摩理恵しまりえとは深夜にコンビニで会うことが日課になった。


「そっか〜。なっちゃん人生ドロップアウトしちゃったかあ」

理恵はコンビニの近くの公園で紅茶を飲みながらどこを見てかそう言った。

「うん……。なんか人生の迷いの迷宮に入ったみたいでさ、もう生きてる理由が分からないんだよね」

理恵はふむ、と一考しこう答えた。

「動機って言うか、理由もなくそう思ったの?」

「そう。理由もなく」

理恵は少しした後クスクス笑って「青春してますな〜」と言った。

青春……してるのかな。引きこもりが青春……。人生を諦めたのが青春なの?

そう思い少し反論しようとしたら理恵は親指を立てて言った言葉が良く覚えてしまった。


「なっちゃんは思春期なんだよ。エンジョイしてくれたまえ!」

そう言って、またねと帰っていった。


わたしは暗闇のベンチでコーラを飲みながら呟いた。


「思春期……ねえ」

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