回復

 結論を先に言うと、痛手はそう大きくならなかったように思える。

 回復したのだ。

 えーきちさんのアドバイスをきいたから。


 一人じゃどうにもならなかったと思うし、世間を知った人は頼りになる、と勝手に思った。

 まず、自分の悪かったところを反省し、謝罪するように言われた。

 長いこと考えて、えーきちさんに何度もこれでいいか、尋ねた。


 ようやくまとまったところで、謝罪が遅れたことも謝罪すべきと言われ、謝罪すべきことが増えた……と頭が重くなった。

 これでも急いだほうだった。

 意固地になろうとする自分を抑えて、気持ちを落ち着かせ、脳を休めて。


 許してもらおうなどと思うな、と再三言われた。

 フィンディルさんに顔向けできない、彼女の方からブロック措置を取ってほしい、二度とゲームには参加しない、という文を必要ないと言われた。

 まずはお詫び、それを受けた相手がどうするか決めるのだ、と。


 人間として大事なことを教わった気がする。

 やっぱり、えーきちさんはすごいな、と。

 神棚にえーきちさんを祀ったりした。


 えーきちさんの助言のおかげで、フィンディルさんにお返事がもらえた。

 日常のストレスで言い方がキツクなることもあるそうな。

 だけど、わたくしはもう知っている。


 フィンディルさんはゲームの運営者としての立場から、率直に事実を述べただけなのだと。

 お友達になれるかな、などとぼんやり思っていた自分が浅はかだったのだ。

 公私をわきまえずにあの場にいたから、勝手な思いで爆発することになったのだ。


 だからもう、しばらくはお休みしよう。

 なんだか、心が乱れがちなのだ。

 えーきちさんの執筆時間も限られているのだし、自重しようと思った。

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