第31話 死ぬよりも辛い事。
「これだからオスは野蛮で困る」
手首を掴んでそのまま握りつぶした。
「ああああああああぁぁぁぁぁ!」
「てめぇ何しやがる?!」
「君たちから殴りかかってきたんだ。自分の身を守る為のささやかな抵抗だよ?いいよね?」
剣を抜いた冒険者が斬りかかってきた。
それに合わせるように手首を掴んだままの冒険者を剣の代わりに振り回す。
剣が冒険者を斬り裂いて血が吹き出した。
「君たちは仲間に剣を振るうのか?痛そうに」
「うるせぇ!俺を誰だと思ってやがる?!アスベルト様だぞっ!」
……ヴィナト、ニーナ、余興じゃないんだから楽しそうに見ながらご飯食べるのやめてもらっていいですかね?
「死ねぇガキがぁ!」
アスベルトという男が剣に炎を纏わせて斬りかかってきた。
剣筋はいいな。
リーヤよりはダメだが。
そのままさっきの肉壁をアスベルトに投げつけて怯ませる。
背後に回っていた残りの男ふたりに回し蹴りをかまして戦闘不能にする。
とりあえず両腕の骨を折っておこう。
鬱陶しい。
賑やかだった酒場に心地よい悲鳴が広がる。
斬りつけられた奴は痛みに悶えてるから後でいいな。
「てめぇよくも仲間を!」
「野蛮なオスの思考はご都合主義で人生楽しそうだな」
「クソがぁ!」
縦に振り下ろされた剣の腹を指2本で掴んだ。
「な、なんだと?!」
「焚き火するには少し火が弱いな」
そのまま剣を真っ二つに折り、とりあえずアスベルトの腹に拳をめり込ませた。
「君は1番野蛮そうだから、丁寧にしないとね?」
床に血を吐いているアスベルトの背中を踏みつけてそれから指を1本ずつ折っていく。
「うるさいな」
脇腹にもう1発拳を入れる。
あばら骨が何本か折れたけど、おまけだ。
「次は腕だ」
足で踏み潰して骨を折る。
「ああああぁぁぁ……」
「こんなものでいいか……ヴィナト、すぐに戻る」
「うむ。早く帰ってくるんじゃぞ〜」
「クロム様、待ってますね」
そのままオス4匹を引き摺って僕は酒場を出た。
☆☆☆
翌日、冒険者たちは哀れな姿を真っ昼間から広場に晒されていた。
ローブを着たヴィナト、ニーナ、僕は残念な昨日の冒険者たちを見物していた。
「クロムもなかなかに鬼畜じゃのう」
「きゃ!気持ち悪い!……クロム様より全然小さいですね……」
おいニーナ、一体いつ僕のを見たんだ?
「殺してないんだからいいだろ?」
グラルバニア王国の商業地区には大きな噴水がある広場がある。
大きな時計台の下に吊るされた昨日の冒険者たち。
全裸で手足を針金で縛られており、足は海老反りのように縛ってある。
腕などはとくに骨が折れてパンパンに膨れ上がっており、針金がくい込んでチャーシューのようになっている。
股間からポロリとしているオスの萎れたイチモツは悲しげだ。
「あの冒険者たち、泣いておるぞ?」
「クロム様、口に入っているのは下着ですか?」
口には男の下着を突っ込み、吐き出さないようにさらに針金で口と後頭部にグルグル巻きにしてある。
「万が一魔法で傷を癒されたり、風魔法とかで針金を切られても困るからな。口封じと魔法封じに」
「……あれでは殺してやった方がよかったろうに」
「命があるだけマシというものだ。死んでしまっては恥も掛けないだろ?まあ、あんな姿、僕なら死ぬが」
ちなみに吊るしてある下にはこう書かれてある。
《僕たちはいたぶられて喜ぶ変態パーティーのアスベルト一行です!Bランク冒険者のイチモツ、是非ご覧下さい!》
僕は彼らより装備の貧しい冒険者たちに笑われているアスベルトたちを置いて場所を移した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます