第4話:好敵手

「いや、弟子って....そうは言われても僕もまだでしだし、総合的にみたら夜咲さんの方が長けている部分が多いしさ....」



「なら、妹弟子ってことでお願いします!!



どうしよう....そんなに必死にお願いされても何を教えたらいいか....



「ダメだ、お前のような小娘なんか」



「何故ですか!小娘と言っても私は早乙女くんと同い年です、お願いします!」



師匠も鬼だな....




「私はな、こいつの師匠だがこいつを子供のように育ててきた、本当なら弟子なんてとらない、それにコイツには野望があった、異能力者にも負けない、勝とうとする野望がな。」



「私だって....」



確かにそうかもしれないけど僕は夜咲さんの純粋な強くなりたい、という気持ちも分かる、僕もそうだったし、今もそうだ。



「お前の野望はなんだ小娘」



「私は....私は!ブレイドウィザードになって、貴方より強くなりたい!私の憧れは....」



も、もしかして夜咲さんの憧れって師匠なの?!



「はぁ?私より強くだと?お前、それは本当に言ってるのか?つかさにもあんなにあっさり負けるお前がか?そんな野望、信じられん。」



「し、師匠!すこし言い過ぎですよ....」



話ぐらいまともに聞いてあげればいいのに....




「それでも私は、誰よりも強く...気高く....私という人間を私自身が認めてあげられるぐらいに強くなりたいんです....!お願いします!」



「ふっ、お前自身がお前自身を認めてやれるくらいにか、ただの名門の小娘かと思っていたら面白いこというじゃないかお前」



じゃあ、夜咲しんを弟子としてとってあげるのか....?!



「だがお前を私の弟子にすることはない。」



「何故...ですか。」



いや、しないんだ。



「私を将来倒すんだろ?それなら先ず、つかさに勝ってからにしろ、私に教わろうとするな私の全てを教え叩き込んだこの弟子に勝て。」



なんでそういう事言うんだ師匠は!!



「分かりました、早乙女くん、一度負けておいて失礼かもしれないけど、私は今日から貴方の事を好敵手ライバルとさせてもらうわ」



「えぇ....」



せっかくトラブルが解決して仲良くなれると思ったのに....




「ぷぷっ、だってよつかさー?」



「もう、分かりましたよ、でも僕は無駄な戦闘は好まないんだ、だからまた近いうちに僕に勝てると思ったら挑んできてくれないか?」



何度も戦えば無能力者の僕は手の内がバレて通用しなくなる、とわ言えないからね。




「分かったわ、なら次のブレイドフェスタ代表選抜戦のトーナメントで戦うことになれば迷わず貴方の首を獲りにいくから。」



もう、表現が怖いから....。



「おい!司!お前の部屋からさっきから女の声がするんだけど!?もしかしてお前いかがわしいことでもしてるんじゃ....って2人も?!」



「おい蓮二!勝手に入ってこないでくれよ!」



どうしてこんなタイミングで....



「七草さんはともかく夜咲さんは何でここにいるの?!何で俺はモテないのに!!!」



「私は今日から早乙女くんの物だからよ。」



その言い方はまずいんじゃ....




「も、ものって...司、お前学年1の美少女を...クッソ!!ムカついたから言いふらしてやる!!じゃあな司!バーカ!バーカ!!」



「おい蓮二!まってくれよ!!」 



もう、これから僕のあだ名が無能騎士から変態無能騎士になっちゃうじゃないか....




「早乙女くんへの話は終わったわ、でも七草涼、貴方にはまだ話が残っています」



「あ〜?ていうか、さんを付けろっ」



師匠への話?さっき蓮二が来る前に済んだはずじゃなかったか?



「先程も言いましたけど...何で貴方は早乙女くんとひとつ屋根の下で一緒に居るんですか?」



そこっ?!



「親代わりだからに決まってるからだろ?」



「師匠、確かにそうですけど流石にまずいんじゃ...」



狭いし...




「さゆりちゃんに許可取ってあるしー?ていうかさゆりちゃんにそうしないと追い出すって言われたから私はここにいるんだよもしかして小娘、お前、私とつかさに妬いてるのか〜?」




「べ、別にそんなことじゃないです!」



だよね ....




「本当か〜?なら何故そんなに私たちが一緒に住むことに反対なんだ〜?言っておくが私はつかさと一緒に風呂だって入ったことあるぞ?」



「ふ、風呂ですって?不潔よ早乙女くん!!」 



師匠が入ろうってうるさいから仕方なく入っただけなのに....



「とりあえず!これからのことはまた今度話そう!僕と師匠のことも!とりあえず今日はもう帰ってくれないかな?!」 



「ちょっと待ちなさい!まだ話は終わってないわよ?!鍵までしめることないでしょ?!」



ふぅっ、僕のこれからの学園生活はどうなってしまうんだ....

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