第2話:氷の決闘
「つかさ〜?お前もうやらかしたな?」
「本当に事故なんですよ師匠!!」
僕は医務室でボコボコにされた傷を処置しながら師匠と学園理事長の
「涼、まず聞きたいことがあるんだが?」
「なんだい?さゆちゃーん?」
理事長と師匠って知り合いなのか?じゃなきゃ急に講師になるなんてないよな.....
「そこのお前の弟子は何の異能力者だ?」
「ギクッ!!!」
ど、どうするんだ師匠!って思いっきり顔に出てるし....?!
「あっ、あぁ、身体能力強化だよ....?」
「本当か?」
理事長の目....怖すぎる....
「本当だよ?!なぁ、つかさ?!」
「は、はい!!」
ここでバレたら全てが水の泡に....
「そうか、実際に入試の時にもそれで合格してるようだしな?聞いてすまなかったよ」
「さ、さゆりちゃんが謝ることないよ」
ふうっ....どうなるかと思った。
「それで?その子娘の乳を揉みしだいたら決闘を申し込まれたってのか?」
「揉みしだいてません!!」
あれは事故だし....
「でも、やるって言っちゃいました....」
「喧嘩を買ったってことだな?」
強制的にだけど....
「なら勝って来い、1年最強?知ったことかお前は私の弟子だ、絶対に負けるな」
「はいっ!!」
そうは言ったものの夜咲さんの異能とか戦い方もも全然知らないしどうすればいいんだか
「涼、お前の可愛い弟子が決闘をするみたいだから明日の放課後に場所は取っておいたぞ?」
理事長、師匠と知り合いだからと言っても何故それだけで僕のためなんかに場所を用意してくれたんだろう?
「だってよ!良かったじゃんか!」
「それと師匠って昔有名だったんですか?」
十二天祭?とかで有名だったとか?
「な、何のことだ?」
「立派な弟子じゃないか、師匠の過去をちゃんと勉強してる、私も昔が懐かしいよ」
理事長も言ってるし本当なんだ
「つかさ!絶対当時の記録とか映像とか見つけてもみるんじゃねーぞ?!見たらコロス...」
「えぇ?!はい!絶対みませんっ!!」
でも気になるな、どうしてそんなに見られたくないんだろう....
「お前が当時の自分を見られたくないのってあの技を繰り出すときのセリフ・・・」
「ワァー!!さゆりちゃんやめて〜!!」
技を出すときのセリフ?何かあるのかな?
「あれだけ言ってたんだから恥ずかしくないだろう?私も目の前で見てたし」
「歳とると恥ずかしくなるんだよ!!」
気になるけどとりあえず僕は明日に備えないと
「まぁ、あれだ、私がこの学園にまでついてきてやったんだ、もう一度言うけど負けるな」
「はい!!」
・・・・・
翌日の放課後、僕は夜咲さんとの決闘のために模擬戦場に来ていた
「つかさ〜!!負けるなよー!」
うわっ、師匠あんな近くで見てるし....
「早乙女くん、逃げずに来たことは褒めてあげるわ、けど今なら半殺しで許してあげるからやめたらどう?本当に死ぬわよ?」
「怖いな、夜咲さんは、けどどちらにしろ痛い目に合うなら少しは足掻いてみるよ」
夜咲さん、昨日会った時とは別人みたいな気迫だ、相当怒ってるんだ
「そう、バカなのね」
あぁ、僕はバカさ異能力者でもないのにこの学園に入って、ブレイドウィザードになろうとしてるんだから
「これより模擬戦を始める、どちらか片方が戦闘不能になれば決着だ、正々堂々戦え」
でも、それって本当にバカなのだろうか、なりたいものにどんな手を使ってでもしがみついて努力して、報われなくてもまた努力することって、素晴らしいじゃないか....!!!
「ハジメ!!!」
先ずは様子を見なきゃ、相手の出方と異能を知るんだ
「凍てつく氷河の如く、咲いて散る花の如く、我が前に刃を向ける者に極寒の制裁を与えたまえ・
えっ?!いきなり大技から?!
「クッ!!!危なかったよ夜咲さん」
「あたりまえでしょ?でも今のを避けるなんて貴方結構やるんじゃない?たまたまかしら」
焦ってる、たぶん夜咲さんは普通に戦っていれば最初から大技なんて使わない、もう一度使おうとしたらそこがチャンスだ....
「次で終わりよ」
師匠との地獄みたいな修行で編み出した僕だけの技、弱者の技、無能が使う技、だけど僕にはこれしかないんだ....!
「ハァッー!
「構えが大きすぎるよ夜咲さん....!!」
何の能力もない僕ができるのは相手の盲点、考えもしないところを突くこと、異能特有の死角が出来やすい隙をついた技、それが僕の技だ!!!
「ハァッー!!!!」
「ど、どこえ消えたの?!」
異能者はその能力の強さ故に隙ができる、その隙を僕は見逃さない、これで終わりだ夜咲さん
「グフッ....何故、もうこんな近くに....」
「君がくれた隙を逃さなかっただけさ」
これが師匠と僕で編み出した異能者専用の技、
「貴方は何故そんなに強いの....?」
「ん〜?死ぬほど頑張ったからかな?」
僕が憧れた、なりたいと思ったものはそれぐらいしないと手に入らないから。
「そこまで!勝者、早乙女!!!」
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