第10話 好きと性と私

マイケルとミクの情事を目撃した私が1番目にぶつかった問題は

ミクにとっての「好き」と私にとっての「好き」

ミクにとっての「性」と私にとっての「性」


ミクは先輩が好きで付き合った

その後に男女の関係になった

私は逆で

男女の関係になった

結果好きになって付き合った


私の中でミクは好きだから肉体関係になるというイメージを勝手に持っていた。

ならばマイケルのことを好きなのか?

マイケルのことが好きならばなぜ先輩と付き合うのか?


分からなかったし分かりたくもなかったけど、ミク本人に聞くことにした。



「ミクはマイケルのことが好きなの?」

ミク

「私は先輩のことが好きだよ、マイケルは嫌いじゃないけど彼氏とかではないかな。」



聞いたら尚更わからなくなった。

つい土曜日まで仲良く話してたミクとは別人なんじゃないか?と思うくらい私の知らないミクがいた。


私自身、自分の彼氏を束縛したいという気持ちがないので

私以外の女の子にマイケルが告白されていても面と向かって闘うタイプだった。

というか、選ぶのはマイケルでしょう。という目線だった。

それでも彼女がいる人に好き好んで近寄ることは無いだろうし、ましてやそれが親友と呼べる人の彼氏だったらどうだろう。

私には到底理解のできない思考回路だった。


そこで私がたどり着いたのは

親友だと思っていたのは、私の方だけだった。という答えだった。

というかそう思うしか無かった。

あまりにも惨めすぎてあまりにも14歳の私には抱えきれる物事ではなかったから。





だから私はやり返すと決めた。



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