第9話 親愛なるミク

翌日の日曜日 午前練習

反応いまいちだけどなんとか仲直り出来たようなできてないような……

とミクに報告するつもりでしたがミクはお休みしていました。

風邪を引いたとの事でした。


ミクに相談できてない不安さと

あんなに優しいマイケルの「いいよ」の冷たい一言が気になり集中出来ず


ふと思ったんです。

マイケルの好きな物買って謝りに行こう。

居なかったらいなかったでそれだけ置いて置き手紙でもしよう。と

(マイケルのお家は常に鍵が空いてて誰でも入れるスタイルでした笑)


1度決心したらあとは行動するだけ。


部活が終わり帰宅してお風呂に入って

マイケルの好きな服装をして

マイケルの好きなボディクリームを塗って

マイケルが褒めてくれた化粧をする。


ルンルン気分でマイケルの家の近くのコンビニで好物をたくさん買って尋ねました。




マンションの廊下沿いにマイケルの部屋の窓があり部屋から音楽が聴こえてたので

木曜日はごめんね。ってマイケルの部屋の窓からとりあえず挨拶しよう!と開けたらミクが居ました。

2人で生まれたまんまの格好で。

窓からの挨拶なんて予測もできなかったんでしょうね。

繋がったまま私に見せたことの無い顔をして硬直してる2人がそこにいました。


悲しいを通り過ぎてビックリを通りすぎて

好物を投げて帰ってくることしか出来なかった。

帰り道歩いて帰る時に

バレー部で髪を伸ばしたらいけないルールがあること

ミクがそれに逆らっていること

マイケルが「俺ロングヘアの女の子好きなんだよね」と言っていたこと

ミクの彼氏が「ミクもケイコみたいにショートヘアにしなよ!俺ショートヘア好き!」と言っていたこと


考えても仕方の無いただの偶然かもしれないことをグルグルと考えていました。


ただただ泣いて泣いて夢だと願うばかりでした。

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