第6話 ケミケミコンビと家族喧嘩
ミクと楽しい小学校生活を送ったのち
地元の中学校に進学しました。
私の中学は3校の小学校が合併して1つの中学になります。
エレベーター式の中高一貫に通いたい場合はお受験してそちらに通いますが8割が受験無しで地元の中学に進学します。
中学に入学してまず1番の衝撃
女子柔道部からのスカウトがしつこい!!
父が学生時代に柔道を教えていた後輩が中学教師になり当時その中学の柔道部の顧問の先生でした。
田舎特有ですね。
私が誰なのか、父が誰なのか全てバレている状況です。
毎日昼休みと放課後に誘いに来る先輩たち。
見学だけでも!と言われ行ってみたら道着を着せられトレーニングに参加させられ組まされる。
あぁめんどくせぇ。と思いつつ
1回だけ試合しよう!と言われサクッと勝ってしまった時の周りのドン引きの目線。
バレーを始めてメキメキ成長する私を生意気だ。と言った人達のことを思い出して怖くなりました。
ワクワクしていたのは顧問だけだったでしょう。
そんなこんなで部活体験を終了し無事(?)にミクと一緒にバレー部に入部しました。
バレー部に入部してから中学に入っての衝撃②を経験します。
それは入部前の対応と入部後の対応の違い。(笑)
え?そんなことある?てくらいの詐欺レベル
殴る蹴るは普通
突然の体力テストや実力テスト
新人戦の強化メンバーを決めるためにありとあらゆる方法を使って体力、能力、精神力を試されます。
体力は柔道のおかげで鬼のようにありました。
能力はジュニア時代があるのでそこそこ。
精神力は持ち前の鈍感力でめでたく強化メンバーになりました。
ミクはマネージャーに。
すごくやる気のあったミクが自分からマネージャーをしたいと言ったことに驚きましたが、今考えてみれば監督や顧問の圧やら説得だったのかな。なんて思っています。
そこからは毎日朝練昼練夜練
学習についていけなくなるのが目に見えていたので夜練が終わった後21時までの学習塾
帰宅したら友達にメールを返しながら一人ご飯
(共働き、母が看護師、祖父母は夜遅いので先に就寝だったため常に1人ご飯でした。)
お風呂に入り洗濯を干して就寝
そんな毎日を過ごしていました。
そんなありふれた中学生活の中で私の中で一番喜ばしいことが起きました。
それはミクに好きな人が出来たこと。
ミクの好きな人は1つ年上の2年生
校内でもイケメン!と言われてファンクラブができるような先輩でした。
なんとか近寄りたいけど勇気が出ない……というミクのために
鈍感力MAXの私が突如先輩の教室にお手紙を渡しに行く。という勇気ある行動を取りました。(笑)
この時、私の家庭内はあまり良い状態ではなく
家族が顔を合わせれば喧嘩
お前が出ていけ
次その話したら出ていく等の声が響き渡るような家庭でした。
元々個人が個人らしく自由に生きていこう。という家訓のようなものを絶対としていて干渉されるのを好まない人達がひとつ屋根の下で暮らしているような状況です。
一人一人経済力があり、文句があればはっきりと意見する。
擦り合わせられないのなら出ていけばいい。そのような考えの家庭でした。
お金を稼いでいるから意見できる。
稼いでいないなら意見はできない。
これが私の実家です。
1度だけ私はこうしたい。喧嘩はしないで欲しい。と意見したことがありました。
その時は記憶が飛んでしまうほど殴られ
「お前は生きてるんじゃない俺らが生かしてやってるんだ」
と言われたことだけ覚えています。
今も昔も考えてみればそれが真理なんです。
ただ生かされてただけなんですよ。
でも当時の私にはそれが辛すぎて
産んでと頼んでないのにこんなに辛い
だったら死ねないから殺してくれと
毎日寝る前に考えていた日々でした。
そんな中でのミクの好きな人の話は余裕のない私にとって、とってもドキドキワクワクする話でした。
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