第4話

ありがとう、ありがとう……ハルトお兄ちゃん大好きだよ

最後のウィルの声が俺の頭の中にいつまでも残っていた……

俺はそっと目を開けると俺が初めて見た豪華な室内にいて、豪華なベッドの上で横に成っていた。

「はぁ……」と俺は目頭が熱くなるのが分かるとウィルの目から涙が流れ落ちた。

「う……」

俺は声を殺し身体を覆う掛け布団に顔を隠し俺は泣いていた。

あの空間でウィルとの時間が俺にとってこんなにも

存在が大きかった何て思いもしなかった。

声を殺し泣いていた俺に頭を撫でる優しい手が撫でるのが分かりいつの間にか俺のベッドの側に男性が立つ姿が見えた。

「大丈夫かい?」

優しい声がする方へ顔を向けた俺は、金色に光る綺麗な髪の毛の男性をじっと見つめていた。

金色の伸ばされた背中迄ある髪の毛を後ろに束ね、目は金色で鼻筋も良く唇はほんのり赤く、背丈は春人の俺よりもすらっと高く、黙って立って居るだけでも女性が寄ってくる容姿をみせている彼は俺を見下ろしていた。

「……」

ち、近い…なんと言うかウィルの顔に今にも触れそうな距離に居るのは何故?

俺は目のやり場に困りキョロキョロと目を動かしているとクスッと笑う声が聞こえて

「ふふっ、大丈夫かい?ウィル意識が戻り本当に良かった…どこも痛くはないかい?」

ニコッと微笑む顔に俺は男性なのに綺麗なその顔にドキドキと鼓動が煩く鳴るようで俺は……

「誰ですか?」と、言ってしまった。

「えっ?!」

俺が言った事に驚いた目を見せ、俺は無意識に誰ですか?と言ってしまった為サ~ッと血の気が引く感じを受け俺と彼はお互い黙ったままだった。

「……ウ、ウィル私の事が分からないのですか?!」

「……」

俺はじっと心配そうな顔を見せる彼にコクンと頷き、俺は掛け布団に両手をギュッと握り締めていた。

ツー……と涙が流れるのが見えた俺はギョッと彼を見てしまった。

「……う……ふ……っ……」

ポロポロと流れる涙に声を殺して、俺の隣に立っている彼は涙を流し続けそして同じ言葉を何度も繰り返していた。

「ウィル……ウィル……」

まるでウィルの死を知ってしまったかのように彼はウィルの名前を呼び続けた。

涙を流す彼は手を口元にあて泣く姿は外国人だからなのか綺麗な人だと思い、さっきまで泣いていた俺は涙が止まり彼が泣き止むのを待っていた。

「……ごめんなさい…」

俺は彼に謝らなければ成らないと声に出してしまい彼は何も言わず奥へと歩いて行き、もし彼がウィルの死を知りその身体を俺が乗っ取ったと知った時俺はどうなるんだろう……と身体がカタカタと震え俺は

「……ウィルが俺の為に残して暮れた身体なのに約束を果たせなくてごめん……」

俺は彼が戻ったら王様に突き出されてしまうだろうと震える手が止まらなかった。

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