第39話 『〈穴埋め式〉アウトラインから書く小説執筆ワークブック』でBLを書く

 こんにちは。創作に詰まると雑文を書く白です。

 今回はフィルムアート社のK.M.ワイランド著『〈穴埋め式〉アウトラインから書く小説執筆ワークブック』を使ってBL小説のプロットを考えたよというお話です。


https://www.amazon.co.jp/dp/4845921006


  『〈穴埋め式〉アウトラインから書く小説執筆ワークブック』は、K.M.ワイランドさんの『アウトラインから書く小説再入門』という小説の書き方本の実践編です。コンセプトから小説の登場人物の設定、世界観、シーンの書き方など、小説を書くための詳細な設計図が作れます。書き込みができるドリル形式ですが、紙面が足りない部分もあるので、ノートやPCが推奨されています。私はPCに設問を打ち込んで制作しました。


 基本的に三幕八場構成でお話の骨格が作れます。

 私が書いているのはBL小説(男性同士の恋愛もの)なので、三幕八場構成の「敵」の部分が「恋愛の相手」だったり「当て馬」だったりします。

 なので「『敵』を倒して何かを獲得する」という三幕八場のテーマが当てはまらない部分があります。

 それと、BL小説では起承転結の「承」の部分(恋愛が展開する部分)が長いので、三幕八場構成の一幕・二幕目を長めに調整する必要があります。


 私が書こうとしているのは約七万字の現代ものなので、第五章の舞台設定(舞台・世界観の構築)は省きました。

 第一章「プレミス」(ストーリーのコンセプト)から第四章「キャラクター・スケッチ」(登場人物の設定)などをひととおり書いて、第六章「詳細アウトライン」の「ストーリーの構成」までやりました。

 大体7割くらいの設問に答えたと思ってください。それで設問の文章を入れて三万九千字になりました。長。


 基本的に長編小説を執筆するための本です。短編小説では、設問をかいつまんで必要な部分だけやればいいと思います。

 ワークブックの所要時間は簡易型で一、二週間くらいでした。がっちり作り込むと一ヶ月以上かかるのではないでしょうか。

 

 自分的に役に立ったのは、第二章「ゼネラル・スケッチ」の「シーン・リスト」「点つなぎ」、第四章「キャラクター・スケッチ」の「人物インタビュー」「フリーハンド・インタビュー」です。


 「シーン・リスト」では、自分が現在思いつくシーンをすべて羅列します。

 そして、自分が作ったシーンを指示に従ってマーカーで色分けします。色分けすることでシーンの重要度、要再考の部分がはっきりします。

 「点つなぎ」では、色分けで要再考がついたシーンをリストアップして、その解決策を書いていきます。そうすることでシーンの穴埋めができます。


 「人物インタビュー」では、キャラクターの背景や人生観、外見、特徴など、キャラクターに関する設問を埋めていきます。さまざまな質問があるので、キャラクターの概要を掴むのに最適です。

 「フリーハンド・インタビュー」は、作者がキャラクターに自由に質問するインタビューです。キャラクターによってしゃべり方に特徴が出たり、意外な本音が聞けたりします。

 私は攻めよりも受けのインタビューが二倍くらい長くなりました。


 私は基本的にパンツァー(物語を行き当たりばったりでつくる人)です。プロットを作っても思い通りに書けないことが多かったので、ここまで設定を作り込んだのは初めてです。

 このワークブックをやって、設定を作って捨てる部分が必要なのだなあとしみじみ思いました。


 ちなみに、小説はまだ書いていません。一度公募に出すために四万字でお話を書いたのですが、今回それを七万字に伸ばすためにワークブックをやりました。

 小説の執筆後またレポートを書くのではないかと思います。よろしくです。

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