第5話やはり俺はクズで頭いってました、、、。
俺は倒しかけた魔物をキルパクされた事で、脳内イライラパラメータがあったとしたら、もう限界に近いだろう。
俺は腰にある短剣を抜き取り構えた。相手に次の攻撃を読まれない様に短剣を握っていない方の手から炎魔法を放つ。
が、その攻撃は相手にいとも簡単に避けられる。「まぁ初級冒険者の魔法ごときが当たるはずもないよな」と自分の中で変に納得してしまった。
俺は「1発打ったからスッキリしましたー」と言う様な優しい人ではない。
殺すと決めたら殺す。1度決めたことはやり通す、それが俺の前人生のモットーであり転生人生のモットーでもある。
なんてこの戦闘と関係が果たしてあるのかないのかよく分からない事を考えていた。
そして彼女、クレイスは俺を小馬鹿にする様に笑いながら言う。
「いやー酷いじゃないか。人としてのマナー?とかないわけ?」
「お前がそれを言うか?」と言う暇もなくクレイスが弓を握り矢を背から取り出して言う。
「貴方勇者でしょ?有名よ、奴隷をこき使っている様ね。知ってる?今いる勇者を脱落、つまり殺したりしたらその空白の席に今いる上級冒険者が入ることができるのよ?」
奴隷をこき使っているというのは事実、だが悪いこととは言わせない。なぜならこの世界に召喚させたのはお前らだからだ。
俺を殺せば勇者の席が一つ空いて、その席に今いる上級冒険者が入る事ができる、と言うのは嘘かホントか分からないがどちらにせよ俺にとって厄介な事であるというのは間違いがない。
「パシュッ」
と軽い音とともに3本の鋭い矢が飛んでくる。しかも矢は炎をまとっていていかにも威力が高そうな感じがする。恐らくは炎魔法で矢に炎を纏わせているのだろう。
矢は綺麗に真っ直ぐ飛んできて避けるのがまに合わなく、必死になって短剣で防ぐ。相手も本当に殺す気らしい。
俺は剣を構えている右手を後ろに下げて一気に足を踏み込み相手に切り込む。だがまるで動きを読まれていたかの様にクレイスが俺の後ろに高くジャンプし、矢を放つ。
「グハッッ。お、おいお前ら参戦しろ。じゃねーと後でミンチにして売るぞ」
(脅し方草)
矢が右肩に刺さり激痛が走りそのままクレイスを背に向けて膝をつく。俺は参戦しない奴隷達に嫌気がさして命令した。シズが俺の背後にいるクレイスに飛びかかるが、足で蹴られ吹き飛んだ。
ゲームオーバーかと思いきや、吹き飛んだシズの背後からリサが矢を放つ。
そこまで予想してなかったのか驚いた様子でクレイスも矢を放ち、偶然か狙ったのか分からないがリサの矢とクレイスの矢が当たりリサの矢は弾かれるがクレイスの矢は少し軌道を変えつつもリサに向かって飛んでいく。
その矢はリサの矢に当たってなお、スピードを保っている。その時だった。
「キュオオオオオーーン」
リサの前にフェドラが氷魔法で氷の壁を作り上げ矢を止めた。だが15センチくらいの厚さのある壁の残り1センチぐらいまで突き刺さる。だが少しずつ勝機が見えてきた。
俺はフェドラと俺の氷魔法で壁を作り守りながらシズとリサで攻撃をするというものだ。
だが相手が炎の矢しか使えないとは思えない。警戒しながら俺は立ち上がり転生して一番最初に買ったナイフを胸元から出し相手に投げる。だが相手は炎魔法でナイフを燃やし尽くした。
こえぇぇー。と思いながら考える。確か鉄が1500℃ちょいだった様な気がするので一瞬でナイフが解けた事を考えると、おぞましい温度だという事がわかる。
俺は一気に奴隷達の所へ走った。俺の耳をクレイスの矢が掠る。
「リサ、矢でクレイスを打て。フェドラは氷の壁を作れ。シズは待機だ」
そう言うとフェドラが氷の壁を作り、その横からリサが矢を放つ。俺は氷の壁を踏み台にしてクレイスの上にジャンプした。
氷の壁からクレイスまで15メートルはあると思うがその距離をジャンプしたとなると、この世界に転生した事で、身体能力がupしたのだろう。
「上に行くとは舐められたものだ」
氷の壁に向けてクレイスが放った矢が急に上昇して俺の右足に刺さる。
俺は左足で着地し、そのまま左足でクレイスに向かって短剣を振りかぶり、切りかかる。接近戦に不得意な弓使いにとっては苦しい攻撃だと思う。
だがクレイスは俺の短剣を弓で受け止めた。勝機を感じたが相手は上級冒険者、そう簡単にはいかない。
片手で弓を持ち攻撃を防ぎながらもう一つの手で弓を背から取り出して、弓を引く。このままだと矢がモロに心臓に当たると思った俺は氷魔法を発動させ弓と矢を氷で固定させた。
「パキッ、パキパキ」
と氷が少しずつ壊れていく音がして氷にヒビが入った。もう打つ手はないそう思った時だった。
「ハァァーーッッ」
とシズがクレイスの後ろに回り込み切りかかる、と同時にリサも弓を放ちクレイスに向かって飛んでいく。シズの短剣が背を切り裂き鮮血が宙を鮮やかな赤で染める。リサの矢がそれに追い討ちをかける様に脇腹に刺さる。
「死ね、害虫が」
俺はそう言いクレイスを蹴り飛ばしクレイスの弓を奪って自分の矢を取り出す。
俺はその矢をクレイスの弓で倒れたクレイスに向かって放つ。
矢が見事に首元に刺さる。即死するかと思いきや、クレイスは倒れながら必死に逃げようとする。無様な姿だ。吐き気がする。
「healing」
俺はクレイスに回復魔法を唱える。慈悲じゃあない。ただ痛めつけたいだけだ。
俺は回復魔法で回復したクレイスに氷魔法で氷の礫を撃ち込み再度瀕死にさせる。
「healing、healing、healing」
俺は何度も何度も回復させては魔法で瀕死にさせるを何度も繰り返した。
気づいた時そこに人の形はなく真っ赤な肉片が転がっているだけだった。
真っ赤な血を浴びて自分を回復させようとした時、「ヒュンッ」とステータス表示が現れる。
主人公(四季宮 匠)
レベル24
炎耐性レベル5
回復魔法レベル5
炎魔法レベル6
氷魔法レベル7
料理レベル3
短剣レベル12
シズ
レベル15
短剣レベル9
料理レベル3
リサ
レベル15
弓使いレベル
打撃レベル1
フェドラ
レベル15
炎魔法レベル5
氷魔法レベル5
飛翔レベル3
その時俺は思った。戦闘後じゃなく、もっと早くレベル上がれよ、、、。
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