第3話いきなり魔王!?
俺は依頼を掲示板に見に行った。だがことごとくない。そうないのだ依頼が。
と言うのも俺はレベルが4になり少しは出来る依頼も増えたんでは?と思ったがこうも依頼が無いとは、、、。
他の勇者たちのレベルが8になったと風の噂で聞いた。
恐らく俺より効率のいい狩場を見つけたんだろう。仕方なく俺はMy奴隷達の装備を揃える事にした。
「いらっしゃい」
と大きな体の店長が言う。
「コイツらに合いそうな防具をくれ」
俺はそう言ってカウンターに金の入った袋を置いて聞いた。
「嬢ちゃんにはこの短剣がいいな!もう1人の嬢ちゃんにはこの弓矢。そっちの龍?にはこの魔力増大効果が付与されるこの首輪をやろう。」
と言って短剣2つと首輪を買い残りの金貨と銅貨を全て使い果たした。
俺はこの近くで他に依頼がないか聞こうとした。
「なあ、この近くで俺達でも出来そうな割りのいい依頼は無いか?」
俺は後ろで剣を見ている奴隷をほっといて聞く。
「あんま聞かねーなぁ。あぁそれならちょうどあんちゃんの防具を強化するのに
いい案件があったなぁ。こっからずっと西に言った所に洞窟があってそこの蛇を倒して持って帰ってきてくれたら素材の一部で防具を作ってやるそれと金貨1枚でどうだ?」
と言ってきたので「じゃあそれで」と言って引き受けた。俺の防具もスライムごとこきに溶かされているのだから強化しないと使い物にならないと踏んだからだ。
そうして俺はシズとリサ、フェドラを連れて洞窟に行った。だが今回俺は一切自分でレベリングをするつもりは無い。何故なら自分でしなくても奴隷にやらせればいいだけだからだ。
「ポチャンッ」
と雫が落ちる音が響く。中からは不穏な空気しかしない。
「キキキッッ」とコウモリの様な物が鳴きながら飛んでいる。洞窟の外に行っている様でまるで何かに怯えている様だった。
「キューーーン」とフェドラが洞窟の奥を睨みながら鳴いた。
「おや、おや誰か来客かな?」
急に男の声が響く。暗闇から出てきたのは物凄いオーラを纏った人間、いや魔神だった。なぜ魔神だと分かったかと言うと、この見た目、風格が完全に魔神か魔族だからだ。
「私の名前はキール•エルメロイ4人の魔王のうちの1人だ」
ああ、違った。魔神、魔族どっちでも無かった。もう終わりだ、、、、。
そしてなんてついてないんだ。
俺が怯えているとキールが言った。
「大丈夫。僕はあんまり善良な市民人を大切に扱っている様な奴は殺さない。たとえば奴隷を使っていたりしなかったらね」
もう殺される気しかしない、、、。そう言って彼いや魔王は指を差し出して言った。
「A violent fire sphere 」
そう言うとキールの指先から火球の様な物が飛んでくる。
「お前ら命令だっ。俺を守れっ」
そう言うと涙目で一歩一歩こちらに歩いて来て俺の前に達火球を受け止めて体が燃えかけていた。まぁ奴隷として当然だよな?。だが俺の方にも止め切れなかった熱風が押し寄せる。
「ツッ」
俺は手をクロスさせて顔を覆い守った。
その時「ヒュンッ」と音を立ててスキル取得の表示が出た。
シズク、リサ、フェドラが炎耐性を獲得しました。
フェドラが炎魔法を獲得しました。
レベルが全員5に上がりました。
その表示と共に俺も「スキル奴隷使い」の効果で奴隷の取得したスキルが取得でた。ついでにレベルが一気に10に上がった。
そしてスキル「奴隷使い」がレベル3になりレベリングの際の経験値が主人である俺に今までの倍与えられる様になるらしい。
だがそんな事が起きようと魔王クラスには、「え?なんかした?」程度のことであまり大差がなかった。
「いやいや素晴らしい奴隷達ですね。吐き気がする」
俺の奴隷を見下して言った。俺は取得スキルを使って何とか逃げることを試みた。スキル炎魔法は最初に使えるのは1つのみでスキルレベルが上がると増えるらしい。
俺はスキル表示に書いてある文字を片目で見ながら相手に手のひらを向けて詠唱を唱えた。
「Fierce flame」
そう言うと手のひらに炎が現れたさっきの相手の魔法の下位互換だろうか。
ステータス表示にMp表示が現れ一気に2割が減った。相手に向かって飛んでいったが、相手は動かない。
むしろ馬鹿にする様にニヤっと笑っていた。
「ドゴーン」
と爆発音がなり洞窟の中に煙が充満していた。思ったよりも威力が高くかなりの手応えがあった。
「やったのか?」
俺は今、物凄いフラグを立ててしまった。充満する煙の中に黒い人影が見え近づいてくる。
「いやー驚きました。いきなり撃たないでくださいよ。じゃあお返しします。ねっ!?」
と言った瞬間さっき俺が放ったのと同じ魔法を打ってきた。だがそれは同じ魔法とは到底思えないほどの大きな炎だった。俺はなする術なく後方に吹き飛ばされた。
スキル炎耐性がレベル4に上がりました。
治癒魔を獲得できます。獲得しますか?
Yes/No
俺は当然Yes を選択してすぐに詠唱を唱えて発動させた。
「healingッッッ」
俺は自分に向けて発動させ回復させたがもうNo も底がつきそうになった。
「おやおやまだ生きているのですか?じゃあ消えてくださいっっ」
奴は再び魔法を発動させた。今度こそ終わりだと覚悟を決めて目を瞑って腰を抜かせた。その時だった。
「The sword of fire」
とさっきまでいた中の誰にも当てはまらない声と共に魔法が剣で相殺された。
剣を使っていたのは前に見た俺と同じ転生して召喚された勇者だった。
「おやおや誰ですか?もしかして貴方勇者ですね?」
とそいつにキールが言った。おい俺の時は勇者って分からなかったくせに何で コイツに限ってわかるんだよ。
「あぁ俺は勇者だ。名は悟だ」
その言葉にキールが返した。
「私の名はキール•エルメロイ4人の魔王の内の1人だ。君も罠にかかったのか」
「罠?どういう事だ」
悟が聞いた。
「君もあの防具屋に行っただろ?あそこの店主には私が金貨10枚をやる代わりにもし勇者が来たらこの洞窟に誘導してくれとな。そしたら君たちはまんまと引っかかってくれたよ」
やっぱりか。ここの洞窟に来て魔王に会ったあたりからアイツが怪しかったんだよなぁ。
「何が目的だ?どうしてこんな所に呼び寄せたんだ?」
俺は立ち上がり悟の横に立って聞いた。
「私を倒す可能性がある勇者とやらを見たくてさ。まぁ本音はヒマだったからだけどね」
そう言った瞬間キールの周りに魔法陣が現れてキールが言った。
「じゃあまた。次会う時には期待をしておくよ」
と言った瞬間キールが消える。
「フゥー」
俺と悟は息を吐き腰を下ろした。
「お前名前は?」
と唐突に聞かれたので反射的に答えた。
「四季宮 匠だ。」
と言うと悟は立ち上がり洞窟の出口に歩いて行った。
「どうしたんだ?」
俺は唐突に歩き出した悟にわけを聞いた。悟は後ろを向いて言った。
「ポーション買ったらすぐにレベリングだ。次会う時にはもう少しマシになってろよ」
そう言うとまた洞窟の外に歩いていった。少しイラッと来たが今はそんな気力が失せていた。俺のMpが自然回復したので奴隷に回復魔法をかけて起きるのを待つことにした。
〜20分後〜
奴隷と共に町に戻り前回の事を反省して奴隷専用の宿を借りた。金は後払いでいいそうなので金欠、と言うか一文なしの俺も借りることができた。金を払う気はもちろんない。なので早朝に宿を出ることを決めてベットに倒れた。
「はぁーー」
俺はため息をつきながらも眠りについた。
主人公スキル一覧(四季宮 匠)
奴隷使いレベル3
炎耐性レベル4
治癒魔法レベル1
打撃レベル1
短剣レベル
炎魔法レベル1
短剣使いレベル3
料理レベル3
シズ
料理レベル1
短剣レベル3
リサ
打撃レベル1
フェドラ
飛翔レベル3
炎魔法レベル1
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