第2話スキル「奴隷使い」
奴隷を買い上げた俺はサービスで刻印と言うものを奴隷に付けてもらった。
刻印と言うのは奴隷に付ける呪いの様なもので主人の言うことに逆らえなくなるというものだった。
刻印には主人の血が必要らしく少しためらったが指をナイフで切り血を奴隷の首に落とした。そうすると奴隷の首から赤い紋章が出てきて、奴隷は痛かったのか「ツッッッ」と言っと言っていた。
「奴隷のくせに」
と思ったが放って置いた。
奴隷を自分の宿屋に泊める訳には行かないので俺は近くの森に行き木に奴隷が繋がれてる鎖を結びつけ「俺が来るまで動くな」と命令し奴隷屋で買った奴隷の飯を買った。飯と言ってもビー玉サイズで黒い薬の様な見た目だ。
その理由は最低限のエネルギーを摂取出来てこれを飲むと無理矢理、筋力値や魔力の強化ができる様だ。そう言えばこの世界でまだステータスを見ていなかった。
右下にあるアイコンの様なものを押した。すると種族、レベル、スキル、体力などの表示が出た。種族人間、勇者、レベル1、スキル、なし。まあ最初だから仕方ないかと思った。
だが奴隷屋によると奴隷のレベルが上がると主人である俺のレベルも上がるらしい。俺のステータスの所にもよく見たら俺の奴隷のステータスも見れた。
シズ、種族亜人、レベル1、スキル料理、こいつは黒髪の亜人の奴隷だ。
リサ、種族亜人、レベル2、スキル無し、
こいつはレベル2でスキル無しかまあまだまだ伸び代はあるらしいからコイツらのレベルも上げないとな。もし上がる気配が無かったら売ろうと思う。
フェドラ、種族龍、レベル3、スキル飛翔、
最後の奴隷は小さな龍の様でコイツが1番値が張った。何でも本来このような龍種は珍しく戦力として重宝されるがこいつはブレスが吐けないという大きな欠点があったので龍種の中では安かった訳だ。
俺はこの奴隷達を使い物になるようにする為自分のレベルアップも兼ねて明日レベリングをする事にした。
朝
俺は異世界での初めての朝を迎えた。いつも基本はコンビニのお握りだったが
この世界に当然コンビニなんてない。だがかろうじてパン屋で朝食を買って食べた。奴隷の飯は二日に一度でいいからとても楽だ。俺は森に行って奴隷の回収をしようかと思ったが異様な光景を目の当たりにした。昨晩いた所に奴隷どころか
鎖すらも無かった。
「どういう事だ?」
周りを見回したが人影は無かった。
「キャァァァー」
叫び声が響き渡る。声の方に走った。
「どうせ主人に捨てられたんだろ〜〜?ならいいじゃねーか。」
と言って巨漢が俺の奴隷を仲間らしきもう1人と一緒になわで括っている。
俺の奴隷のシズはもがきながら苦しんでいるが対照的にリサは反抗しようとしていた。何故かフェドラは寝ていた。
「おい、俺の奴隷に手を出すな。」
俺は相手に怒鳴りつけた。これは断じて奴隷を救うためではない。俺の奴隷を知らない間に拉致っているのが気に食わなかっただけの話だ。マジで。
「オイオイあんちゃんもしかしてこの奴隷の飼い主ですかー?いやマジでごめんってーまあだいたいこんな所にペットを置いてんのがワリーわ」
そう言って奴らはこっちに腕を鳴らしながら近づいてきた。
「おい、立ち上がって相手を殴れ。」
俺は奴隷にそう命令したが奴隷のくせに痛くて動かなかった。
どうやら昨晩の「動くな」という命令に自分からではないが逆らってしまいその命令が続いているらしい。
「動いてもいい。命令を解除する」
俺がそう言うとリサが立ち上がり震えながら殴ろうとしたが直ぐに相手に蹴飛ばされ倒れてしまった。なんて使えない奴らだ。
「おいフェドラお前も動けっ」
そう言うとフェドラの首の刻印が赤色に光りフェドラが苦しみながら起き上がり相手に一気に飛びついた。
「おいっ離せクッソッッ」
と言って相手がもがくが次第に倒れて行った。理由は恐らくキバについている毒だろうと推測した。
と言うのも龍種のキバには生まれつきスキルとは違って毒がついているらしく、コイツは大人ではないので毒が弱いので死ぬことはないだろう。
「おいシズなんでお前は動かないんだ?早くしないと肉切れにするぞ?」
と脅すと相手の後ろから石を投げる。
「いってーなクソガキがっ」
そう言うと残りの1人は後ろを向きシズの方へナイフを光らせながら近づいた。
不本意ではないが俺が手伝うとしよう。俺もナイフを持ってガラ空きの相手の
背中にナイフを刺した。
「グァァッッッッッ」
と地面でもがきながら苦しんでいく姿を見て俺はトドメを刺す事を決めシズにナイフを渡し命令をした。
「コイツの目を刺してトドメを刺せ」
そう言ったがこの惨状に腰が抜けたのか一歩たりとも動かない。
「刺せ」
俺は冷たい目を向けて言った。すると刻印の痛みに耐えれなかったのか一歩一歩足を運んで相手の目にナイフを当てた。
「グチュッッッ」
と不快な音と共に相手の息の根はとまった。
「ヒュッン」
と機械音の様な物が鳴り視界に文字が現れた。
レベル4、スキル奴隷使いを獲得しました。
シズ、レベル3、スキル短剣使いを獲得しました。
リサ、レベル3、スキル打撃を獲得しました。
どうやらコイツらとの戦闘でレベルが上がったようだ。
ならちょうどいい。今日はもう一つ難しくて高収入の依頼をしてみようと思い、
奴隷達を集めて一緒に掲示板を見ることにしたのだった。
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